市民と市民以外の入城料を設けた姫路城
世界遺産の姫路城(兵庫県姫路市)は3月1日、市民以外の18歳以上の入城料を千円から2500円に引き上げた。姫路市民は千円のまま据え置いた。2500円という入城料は、天守が現存する国内の12城の中で最高額になるという。
増収分は城の維持管理やインバウンドの対応に充てる。ちなみに、市民は入城の際、窓口でマイナンバーカードや運転免許証などの身分証を提示すれば市民向けの入城料が適用される。
それにしてもけっこうな値上げ額だ。市民と市民以外で2.5倍もの差をつけたわけで、市民以外の人や外国人観光客にはどう映るだろうか。入城者数に影響が出なければいいのだが。
札幌の観光スポット、さっぽろテレビ塔も今年1月1日から展望台入場料を改定した。一般料金は大人千円を1200円、小中学生は500円から600円とした。その一方、「札幌市民料金」を新たに導入し、大人800円、小中学生400円と抑えた。姫路城と同様、市民と市民以外の二重価格の設定だ。
こうした動きは世界でも見られ、フランスのルーブル美術館は1月14日から、EEA(欧州経済領域)に居住を持つ人からの入場料は据え置いた。大人1人22ユーロ、日本円にして約4千円だが、それ以外の国からの人は32ユーロ、約5900円と差を付けた。
また米国では、入場者の多い11の国立公園について、米国の非居住者が入園する場合、追加料金が徴収されるようになったとのニュースもある。
日本では国立の博物館や美術館の入館料について、訪日外国人観光客が割高になる二重価格を導入する動きもあるとされる。
金子恭之国土交通相は3日の会見で、二重価格について観光施設などの管理者が個別の状況や地域住民への配慮などをもとに決めるのが基本としながら、料金設定ついては「運営やサービスの持続可能性を確保していく上で重要だ」と強調。
その上で、「国内外のオーバーツーリズム対策や料金設定の事案も踏まえつつ、ガイドラインの策定など必要な取り組みを進めていきたい」と述べた。政府として二重価格の指針策定に乗り出す方針を示したことで、導入に向けた動きが加速しそうだ。
二重価格は今後当たり前になってくるのかもしれない。なぜ差を付けるのか、反発されないような、納得が得られる説明が欠かせない。

市民と市民以外の入城料を設けた姫路城




