鳥海氏
中東の三大航空会社である、エミレーツ航空、カタール航空、エティハド航空。世界規模のネットワークを展開することで、顧客は全世界に及んでいる。
エミレーツ航空はUAEのドバイ、カタール航空はカタールのドーハ、エティハド航空はUAEのアブダビをハブ空港にしており、日本人にとっては中東経由のヨーロッパ行きを中心にアフリカやさらには南米へ向かう際の主要ルートになっている。乗客のほとんどが乗り継ぎ利用者であり、スムーズな乗り継ぎサービスを展開していることは言うまでもないだろう。
さらに2021年にロシアがウクライナを侵攻したことによって日本とヨーロッパを結ぶ直行便は日本の航空会社、欧州の航空会社共にロシア上空を飛行するシベリアルートが使えなくなり遠回りになったことで、結果的にこれまでは運賃が安くても直行便と比べて乗り継ぎ時間も含めた所要時間が長かった中東系航空会社が優位になった。
そんななかで、中東系航空会社の成田便がさらに充実するニュースが複数流れた。最初に増便を発表したのがカタール航空で、これまでは成田―ドーハ線を1日1往復で運航していたが、2月15日より週11便に増便し、7月1日からは1日2往復(週14便)のダブルデイリーで運航することを発表した。利用者が非常に人気のビジネスクラス「Qsute(Qスイート)」を備えたビジネスクラスが両便共に利用できるとのことだ。
またエミレーツ航空も成田―ドバイ線を5月1日から現在の1日1往復から1日2往復(週14便)に増便することを発表。現在飛んでいる1往復は総2階建て飛行機のエアバスA380型機を使用しているが、増便分についてはボーイング777―300ER型機での運航となり、2便共に大型機での運航となる。
そしてエティハド航空は1日1往復で運航を継続するが、6月16日から機材を大型化し、日本路線では初めてとなるエアバスA380型機を投入することが発表された。486席仕様で、まるで自宅のリビングルームやベッドルームにいるかのように機内で過ごすことができる定期便では一番豪華な席と呼ばれている「レジデンス」を2席設置している。
レジデンスはダブルベッドを完備しており、専用のシャワールームも使えるなど、ファーストクラスをはるかに超えるシートになっており、超富裕層のインバウンド需要も見込まれている。レジデンス以外にファーストクラス9席、ビジネスクラス70席、エコノミークラス405席があることから、大幅に輸送力がアップする。まさに今、成田空港からの中東路線が熱いのだ。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)




