【交通トレンド分析323】ミラノの地下鉄・バスはクレジットカード・QRコードで便利 鳥海高太朗


鳥海氏

 日本人選手の活躍も目立ったミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック。私も2月8日からミラノに滞在し、ミラノではスピードスケートなどを観戦していたが、ミラノ市内の公共交通機関は外国人観光客にとって非常に使いやすい工夫がされている。

 運賃はミラノ市内中心部は均一料金となっており、乗り換えも含めて90分以内で利用できるチケットで2.20ユーロ(400円強)であるが、クレジットカードのタッチ決済で乗車可能となっており、非常にわかりやすい。タッチ決済可能なクレジットカードがあれば券売機で並ぶ必要もないので便利だ。

 そして、複数回乗るのであれば乗り放題のチケットが便利で、24時間以内で7.60ユーロ、3日間で15.50ユーロとなっている。

 乗り放題のチケットについては、基本的には券売機での購入となるが、最近は世界各国の主要都市の多くがアプリで乗り放題のチケットを購入することが可能で、ミラノについても「ATM Milano」というミラノ交通局のアプリをダウンロードして、簡単なユーザー登録を済ませることでアプリで乗り放題のチケットを購入できた。

 アプリで購入するとQRコードが表示され、改札機にあるQRコードリーダーにかざすことで乗車可能となっている。ただスマートフォンアプリを毎回起動して、加えてスマートフォンにネットがつながっていないとQRコードが出せない点が若干不便であるが、滞在中問題なく使用することができた。

 最近はGoogleマップをはじめとした地図アプリが便利になったことで、目的地へ向かう際のルートも簡単に検索することが可能で、地下鉄だけでなく、バスやトラムなどに乗車する機会も増えたが、ミラノでは乗車券は全て共通になっており、タクシーやライドシェアを使わずに簡単に移動することができた。まさにIT化が進んだことによる大きな効果だろう。私も海外へ出かける機会が多いが、限られた乗車回数であればクレジットカードのタッチ決済が最強であると思う。

 日本の公共交通機関も少しずつではあるが、クレジットカードのタッチ決済を導入する鉄道会社が増えているが、まだまだ交通系ICカードが中心となっている。私自身も日本国内では交通系IC(モバイルSuica)を使っていて非常に便利であるが、外国人観光客にとってはタッチ決済があるとさらに便利で、交通系IC、クレジットカードのタッチ決済、さらにはQRコード乗車という3本立てがベストではないかと考える。

 どちらにしても、便利な世の中になったことを感じながらのミラノ滞在となった。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
 
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