博多和牛を披露するGohGan福山剛シェフ
一般社団法人九州観光機構(会長:唐池恒二氏)は2月9日、福岡市博多区の「GohGan(ゴウガン)」にて、3月に開催する食の祭典『にっくん』~九州 お肉の王国まつり2026~のメディア発表会を行った。同イベントは、九州7県のブランド肉を一堂に集め、地域の観光資源としての「食」の魅力を発信するもので、2026年3月12日から15日までの4日間、JR博多駅前広場で開催される。

イベント概要を説明する九州観光機構・唐池会長(左)
プロモーションから「観光資源そのもの」の創出へ
発表会の冒頭、唐池会長は九州の観光戦略における新たな方針を示した。これまで同機構は国内外でのプロモーション活動を主軸としてきたが、現在は「観光資源そのものを作り上げること」に注力しているという。阿蘇や桜島といった雄大な自然、温泉、焼き物といった既存のキラーコンテンツに加え、同機構が次なる柱として位置づけるのが「お肉」である。
九州は全国の肉類出荷量の約40%を占める一大産地であり、各県に多様なブランド牛・豚・鶏が存在する。しかし、唐池会長は「東京などの首都圏では九州のお肉に対する認知がまだ弱い」と分析する。その要因として、輸送コストや物理的距離から首都圏では東北産の流通が主流であることを挙げ、「九州がお肉の王国であることを改めてアピールし、現地(九州)へ足を運んで食べていただく流れを作りたい」と、食をフックにした誘客への意欲を語った。
第2回開催、時期をずらし過去以上の賑わいを目指す
2回目となる今回は、出店規模を20店とし、昨年の実績を踏まえた改善が図られている。昨年は2月の「お肉の日」に合わせて開催したが、大寒波に見舞われ、来場者に厳しい環境となった反省から、本年は気候が安定し始める3月中旬へと開催時期を移行した。昨年の4日間延べ5万人という来場者数を超える賑わいを目指す。
また、イベントの運営面では、昨年好評を博した真鍮製の専用通貨「にっくんコイン」を継続して採用する。唐池会長は昨年の動向を振り返り、「その場で焼く、鍋を沸かすといった『しずる感』のある演出を取り入れた店舗が繁盛していた」と言及。五感に訴える実演販売が、イベントの活気と消費意欲を左右する鍵になるとの見方を示した。
地域経済への波及とデジタル施策
今回の開催では、博多駅前でのイベント単体に留まらず、福岡市内の飲食店と連動した施策も強化されている。2月15日からは、市内の飲食店48店舗を対象とした「にっくんコイン100名様大当たりキャンペーン」や、ハッシュタグ「#にっくん2026」を活用したInstagramキャンペーンを実施。イベント開催前から地域全体で「九州のお肉」を盛り上げる仕掛けを講じ、観光面だけでなく地域経済への波及効果を狙う。
発表会では、「アジアのベストレストラン50」に選出された福山剛シェフ(GohGan)による、本番提供予定の「桜島鶏(鹿児島産)のフライドチキン」や、この日限定の「博多和牛のローストビーフ」が披露された。トップシェフが参画することで、地域食材の付加価値を高め、九州の食文化を国内外へ強力に発信する狙いだ。

博多和牛を披露するGohGan福山剛シェフ




