鳥海氏
日本国内においてオーバーツーリズムで悩まされている代表的な都市が京都。私も年に6~7回は訪れているが、既に報道されているが最大の問題が京都市バスの混雑である。混雑に加えて、大型スーツケースをバスに持ち込む人も多く、ゆったり移動とはほど遠い状況となっている。観光地である清水寺や祇園、銀閣寺などへは土日祝限定で片道500円と通常のバスよりも割高の設定となっている観光特急バスも運行されているが、抜本的な混雑の緩和にはなっておらず、常に混雑している状況が続いている。
昨年11月中旬以降、中国政府による中国人観光客の日本への渡航自粛の影響で若干観光客が減少し、京都市内のホテルの価格が下落している状況が続いているが、近年は欧米からの渡航者が増加の一途をたどっていることもあり、混んでいる状況は続いている。私も年末の12月28日と年始の1月2日に京都を訪れたが、中国人の団体は見られなくなったが京都駅も混雑していた。
京都の市バスがこれだけ混雑している要因は、東京や大阪では地下鉄やJRのネットワークが充実していることで、路線バスに乗らなくても電車での移動がほとんどの場所で可能になっているのに対し、京都は地下鉄のネットワークが限られており、特に観光スポット近くに駅がないことでバスに集中しているのだ。
京都駅と五条や四条などへは、地下鉄烏丸線が走っており、私も地下鉄の駅近くにホテルを取ることも多い。ただ地下鉄烏丸線も私が利用している中で、いくつかの課題があると感じている。その中でも課題として挙げたいのが混雑。キャリーバッグやスーツケースを持ち込む人も当然多くいる中で、特に週末は日中の時間帯でも混んでいることが多くあり、乗れずに1本待ったこともあった。
地下鉄烏丸線は日中時間帯については6~8分間隔となっているが、路線バスが車内混雑および渋滞でストレスがたまる状況で、宿泊料金の高騰も含めて結果的に日本人の京都離れになっている中で、行き先は限られるが、地下鉄だけでもスムーズに乗れるようになることのメリットはあると考える。そういった意味でも日中は5分間隔で運転してくれると混雑緩和にもなるだろう。
もう一つの課題は、22時台・23時台の少なさ。夜遅い新幹線で京都入りすることもあるが、平日・休日ダイヤともに22時台の京都駅から四条方面の地下鉄は5本、23時台は3本しかない。観光都市かつバスの課題が多い中で地下鉄くらいはスムーズに乗れることを願いたい。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)




