プリファード・ホテルズ&リゾーツは1月20日、2026年の旅行市場を牽引する最新トレンドを発表した。ウルトララグジュアリーなスポーツ体験や科学的アプローチを取り入れた新時代のウェルネス、個性あふれる「シーケーション」など、今年の旅行は従来の枠を超えた革新的な体験が主流になると予測。特に「ベージュ化」と呼ばれる画一的なホテル体験からの脱却が鮮明になっている。

スポーツとラグジュアリーが融合「スポーツケーション」
ラグジュアリー旅行の形を急速に変えているのがスポーツツーリズムだ。F1やワールドカップ、オリンピックといった大規模スポーツイベントは従来から旅行者を惹きつけてきたが、近年はさらに豊かな体験を求める旅行者向けに、スポーツとラグジュアリーホスピタリティを融合させたオーダーメイドの特典や体験が登場している。
ヒューストンの「The Post Oak Hotel at Uptown Houston」では、プリファードの「Live Like A Legend」プログラムの一環として、ヒューストン・ロケッツ戦のコートサイド席、VIPレクサスラウンジの利用、名前入りユニフォーム、ヘリコプター送迎付きの超ラグジュアリーな2泊滞在パッケージを提供中だ。
インドの「The Leela Palace Jaipur」でも「マハラジャ・サワイ・マン・シン・ポロカップ」期間中、選手との交流や乗馬体験、宮殿での食事といったVIP体験で伝統的なポロの世界への没入を可能にしている。

歴史建築を活かした宿泊体験が拡大
プリファードの「Luxury Travel Report」によると、ラグジュアリー旅行者の9割以上が旅の中に歴史的体験を取り入れたいと考えているという。この傾向を受け、2026年も歴史建築の修復・再利用を重視した新規開業ホテルが増加傾向だ。
2026年春には、20世紀初頭の歴史建造物を改装した「Serras Sevilla」がスペインで開業予定。マルタでは500年前のパラッツォを修復した「Romègas Hotel」が、モロッコ・フェズでは19世紀後半の邸宅を活用した「Palais Jamaï Fès」が注目を集めている。いずれも建物の歴史的価値を守りながらモダンな設備を整え、快適な滞在を提供する。

科学とテクノロジーで進化する「コグニティブ・ウェルネス」
ウェルネス分野では、DNA解析、点滴療法、睡眠モニタリングといった先端テクノロジーと古来の癒しの手法を組み合わせた「コグニティブ・ウェルネス」が新たなトレンドとなっている。従来のリラクゼーションを超え、長期的な健康効果を目指すこれらのプログラムでは、個々人に合わせたカスタマイズが重視されているのが特徴だ。
フロリダの「Amrit Ocean Resort」では、ハイパーバリック酸素療法やレッドライトセラピーなどの最先端タッチレスセラピーに加え、免疫・解毒・活力向上を目的とした高度な点滴療法を提供。オスロの「Sommerro」には神経刺激による睡眠最適化を目指すスリープクリニックが設置され、スイスの「The Alpina Gstaad」では東洋のウェルネス哲学と先端テクノロジーを融合させたバイオハッキングプログラムが好評を博している。

個性重視の「反ベージュ化」ホテルがラグジュアリーを再定義
プリファードの調査によると、ラグジュアリー旅行者の83%が「大衆向けにデザインされたホテルはすぐに見分けがつく」と回答している。同社はこの「どれも同じに見える」状態を「ベージュ化」と呼び、この同質性に抗う個性的なホテルが増加傾向にあると指摘した。
モロッコの「Kasbah Tamadot」は、ベルベル文化に着想を得たデザインや地元職人の技を活かした内装、地域コミュニティとの茶文化体験などを通じて独自性を打ち出している。ニカラグアの「Rancho Santana」では、乗馬やサーフレッスン、森のスパでのウェルネスプログラムなど没入型の体験を提供。「Dusit Thani Bangkok」はタイの伝統と現代アートを融合したアバンギャルドなデザインや食の体験、文化儀式を通じてバンコクの精神をモダンラグジュアリーとして再構築している。
こうした個性豊かな独立系ホテルは、1月26日~30日の「Independent Hotel Week」で特集される予定だ。

ペット同伴旅行が本格的ラグジュアリー体験へ
ペット同伴の旅行は「受け入れるだけ」の状態から、ペットも含めた家族全員が楽しめる本格的なラグジュアリー体験へと進化している。プリファードの「Preferred Pets」プログラムでは、専用ベッドやウォーターボウル、犬用インルームダイニングなどのサービスを提供している。
ホテル椿山荘東京では、専用ドッグパークや近隣の散歩ガイド、プロのペットシッターやグルーミングサービスなど、愛犬が喜ぶ特典を幅広く用意。ペンシルベニア州の「Nemacolin」では、ペット専用のリゾート&スパを併設し、宿泊からグルーミング、獣医サービスまで提供している。ニューヨークの「The Mark」はDolce & Gabbanaと提携し、犬用フレグランス「Fefé」の限定ボトルを発表するなど、ファッションブランドとのコラボレーションも活発だ。

自然を活かした新たなウェルネス体験
ウェルネス旅行の次なるトレンドとして、自然を取り入れた独自の癒し体験が広まっている。裸足で大地を感じるグラウンディングや森林浴、庭園や海辺での瞑想など、自然の要素を活用したプログラムが各地で登場している。
カリフォルニア州カーメル・バレーの「Bernardus Lodge & Spa」では、満月のエネルギーを生かした「Moon Manifestations」という60分のガイド付き儀式を提供。呼吸法や意図づくりを組み合わせた魂を満たす体験が特徴だ。メキシコの「Casa Velas Puerto Vallarta」では、「Nature’s Elements: A Grounding Tour」と題した季節のウェルネス体験を実施。植物園での裸足のグラウンディングを経て、ビーチクラブで砂と海の静けさに包まれながら軽食と休息を楽しめるプログラムとなっている。

新型「シーケーション」は親密さ重視
「シーケーション」は近年注目を集めているが、その形態は従来の大型クルーズとは大きく異なっている。新たに登場しているラグジュアリーなブティックタイプの船上ホテルは、より親密で丁寧につくられた体験を提供するのが特徴だ。
プリファード・ホテルズ&リゾーツは、Wings Encora Collectionとの戦略的パートナーシップによりエジプトでのポートフォリオを拡大。ナイル川を巡る5つのラグジュアリークルーズを含む6つのメンバーを新たに迎え入れた。
その中でも「Mazaj Meroot」は、全10室の洗練されたキャビンとスイートを備え、ルクソールとアスワン間を航行。シェフ監修のダイニングやルーフトップのプランジプール、スタイリッシュなラウンジ、スパ、最新ジムまで揃えたウェルネス施設を提供している。また「Mazaj M/S Tamr」では、ルクソールとアスワン間を巡る2つの異なる旅程から選択可能だ。
台湾の「The Archipelago」は「陸に停泊するクルーズ船」というコンセプトを掲げ、ホエールウォッチングクルーズやプライベートパーティに利用できるヨット、子ども向けの「船長体験」などを展開。新しい形の海上体験を創り出している。
本発表は、1月29日の「インディペンデント・ホテル・デー」を迎えるタイミングと重なり、同ブランドが世界各地で大切にする独立系ホテルの創造性、多様性、真のホスピタリティを称える機会にもなっている。
プリファード・ホテルズ&リゾーツは世界最大の独立系ホテルブランドで、80カ国において600以上の個性的なホテル、リゾート、レジデンスが加盟。4つのグローバルコレクションを通じて、ゲストのライフスタイルや旅、イベントの要望に沿った唯一無二のラグジュアリーなおもてなし体験を提供している。





