外国人来場者にも“農業女子”と自信の加工品をアピール(昨年8月13日、大阪・関西万博会場で)
農業現場においては、基幹的農業従事者の約4割を占めるなど、女性は重要な担い手だ。加えて、農水省の調査によると、女性が経営に関与している場合、農産物販売金額等の伸び率は高い(不参画の場合の伸び率2%に対し参画の場合18.3%)など、農業の振興にとって欠かせない存在だ。
そうした重要な存在である女性だが、基幹的農業従事者に占める女性の割合は2010年44%あったものが2024には38.7%にまで低下するなど、厳しい状況に置かれている。
こうした中で女性農業者の存在感を高めることなどを目的として農水省がスタートさせたのが、「農業女子プロジェクト」だ。2013年から始まり既に10年以上が経過。さまざまな取り組みが積み重なっている。
その一つが女性が使いやすい農業機械の開発だ。代表例として挙げられるのが、井関農機が発売した草刈機「プチもあ」、耕うん機「ちょこプチ」、トラクタ「しろプチ」の3機種。しろプチを例にとると、農業女子プロジェクトに参画する女性からさまざまな意見を聴取。「長時間乗っているとお尻が痛くなる」との声にはサスペンションシートを、「安全に乗り降りしたい」との声には補助グリップ・ステップを、「作業中の日焼けや暑さがつらい」との声にはサンバイザーを装備。なお、井関農機では、こうした機械開発のほか、同社独自の取り組みとして、「夢ある農業女子応援プロジェクト」として、各地で農機の取り扱いに関するセミナーを開催。さらに同プロジェクトの活動の充実・活性化や同社グループの女性活躍促進を目的として、組織横断の女性推進チーム「ISEKI Agrinno Ladies『さなえ倶楽部』」を発足、取り組みを強化している。
このほか、丸山製作所は草刈機「かる~の」やバッテリ動噴「きりひめPEACH」(JA全農との共同開発)を開発。「かる~の」は、農業女子からヒアリングを行い、シャフトの長さや刃の角度など、扱いやすいよう設計が工夫されている。
こうした農業女子プロジェクトから開発された機械は女性に使いやすいというだけでなく、ユニバーサルデザインとなっており、幅広い層から評価を受けている。
また、農業女子の取り組みの発信という点では、昨年開催された大阪・関西万博でも農業女子プロジェクトのメンバーがブースを構え、国内だけでなく、海外へもプロジェクトの取り組みを発信した。
参加したのは「かごしま農業女子プロジェクト」と「全国農業女子EXPO25」の2団体。各地で行われている農業や農産物を紹介するとともに、女性の新規就農者増加につながる活動を展開し、農業の魅力を発信した。来場者は外国人も多く、時に英語を交えながら、グローバルなコミュニケーションも図った。
今回の出展は、鹿児島県の女性農家34名で構成される「かごしま農業女子プロジェクト」が万博協会などにプレゼンを行い情報発信の機会を獲得したもので、これに全国農業女子PJのメンバーから有志を募って万博出展を機会に結成された「全国農業女子EXPO25」が加わり、農業女子の存在感を強くアピールした。
(農村ニュース)

外国人来場者にも“農業女子”と自信の加工品をアピール(昨年8月13日、大阪・関西万博会場で)




