私の視点 観光羅針盤
主要メディアが公表した2026年の旅行トレンドをみると、旅は単なる余暇消費ではなく、個人の価値観や生き方を映し出す行為として再定義されつつある。Trip.comとGoogleによるグローバル調査、BBC Travelなどが示す予測は、その変化を端的に示している。以下、私なりの視点で2026年を象徴する六つのトレンドを整理したい。
一つ目は「旅の自己表現化」である。旅は“どこに行くか”以上に、“なぜ行くか、どう過ごすか”が重視される時代に入った。SNSや検索データからも明らかなように、旅行者は自分の関心や価値観を起点に旅を組み立て、そこに個性や物語性を求めている。画一的なモデルコースよりも、自分らしさを体現できる体験が選ばれる傾向は今後さらに強まるだろう。
二つ目は「目的を持つ旅」の拡大だ。文化、学び、地域理解といった明確な動機を持つ旅が増えている。単なる観光名所巡りではなく、伝統文化への参加や地域の人との交流、技能や知識を得る体験が重視される。地域側にとっては、固有の歴史や暮らしをどう翻訳し、体験として提供できるかが問われる局面に入っている。
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