運輸総合研究所とタイ王国観光スポーツ省は2月13日、第6回日タイ観光ワーキンググループを開催する。「DMOの使命と役割」をテーマに、観光を活用した地域振興の実現に向け両国の有識者らが議論を交わす。少子高齢化や地域経済活性化など共通課題を抱える両国にとって、観光による地域振興は「課題解決の切り札」との位置づけだ。
初の完全オンライン開催で視聴者層拡大へ
同研究所が1月14日に発表した概要によると、今回のワーキンググループはオンライン配信のみで実施。日本語・タイ語・英語の3か国語で同時通訳が行われる。東南アジア地域・南アジア地域にも配信し、より広範囲での持続可能な観光の実現に向けた検討に貢献する狙いだ。
運輸総合研究所の宿利正史会長は開会挨拶を務める。基調講演では国土交通省観光庁の村田茂樹長官が登壇。日本における観光地域づくり法人(DMO)への期待について語る予定だ。
有識者発表では、一般社団法人田辺市熊野ツーリズムビューローの多田稔子代表理事や、タイ側からは持続可能な観光のための指定地域管理局(DASTA)コイスズム部長のワッサナー・ポンサパン氏らが登壇。ディスカッションでは両国の観光ワーキンググループ委員も交えて意見を交わす。
地域主体の観光振興を議論
今回のワーキンググループでは、地域において観光を活用した地域振興を促進するために、地域経営の視点に立った観光地域づくりの司令塔となるDMOに焦点を当てる。その現状、課題、取組を紹介し、意見交換を行う形式だ。
運輸総合研究所は、「少子高齢化への対応や地域経済の活性化など、日本とタイは共通の課題を抱えている。観光を活用した地域振興は、交流人口の拡大や雇用の創出などを通じて、これらの課題を解決する重要な政策手段の一つ」と強調している。
両国の地域経営の視点に立った対応策を探り、持続可能な観光の実現とともに、文化、学術など幅広い分野での国際的な人的交流の充実・拡大に貢献することを目指す。
これまでの取り組みと今後
日タイ観光ワーキンググループは2023年12月の第1回「キックオフミーティング」以降、両国の観光振興に関する様々なテーマで議論を重ねてきた。
第2回(2024年5月)では「国と地方のアイデンティティ・地方への観光客誘致の原動力」、第3回(2024年8月)では「地域主体の観光振興について」をテーマに関係者間で意見交換。第4回(2025年3月)は「地域資源を活用した高付加価値な観光地・観光産業を目指して」と題し初のオンライン一般公開を行った。直近の第5回(2025年6月)では「観光資源を活用した地方都市の持続可能な観光の実現を目指して~ウェルネスツーリズムを例として~」をテーマに議論している。
今回の第6回は、これらの議論の集大成として、地域振興の核となるDMOの役割に焦点を当てる。両国の取り組み事例を共有しながら、持続可能な観光地域づくりに向けた具体策を模索する。
参加申し込みと取材
参加は無料で、オンラインでの視聴には事前申し込みが必要。同研究所のウェブサイトから2月10日17時までに登録できる。





