第5次観光立国推進基本計画、3月の答申に向け議論大詰め 訪日誘客と住民生活の質向上の両立へ


第5次観光立国推進基本計画の案

第5次観光立国推進基本計画の案

 観光庁が進めている「第5次観光立国推進基本計画」(以下、第5次基本計画)の策定に向けた議論が、大詰めを迎えようとしている。昨年10月27日には、国土交通省の交通政策審議会観光分科会が開かれ、施策の新たな方向性が提示された。今年3月に新基本計画案の了承および国土交通相への答申を控え、出席者からは施策の優先順位やその具体性を問うさまざまな意見が出た。ここでは、残る現状課題や新たな目標設定案を整理し、同分科会で交わされた議論の一部を紹介する。

 

現行目標は一部未達 意見聴取では切実な声

 第5次基本計画の計画期間は、2026~30年度まで。23年~25年度までの3カ年とする現行の第4次計画から期間が変更され、第1次、第2次計画と同様の5カ年計画に戻る形となる。

 現行計画は「コロナ前よりも進んだ形での観光復活」を目指し、(1)持続可能な観光地域づくり(2)インバウンド回復(3)国内交流拡大―の三つが基本方針に据えられている。「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」をキーワードに、各分野で25年中に実現すべき明確な目標値を設定したが、一部で目標未達のものが見られる。

 例えば、「持続可能な観光地域づくりに取り組む地域数」。25年目標は100地域としていたが、昨年9月末時点では87地域にとどまっている。

 また日本人の海外旅行は、過去最高となった19年の2008万人超えを目標にするも、24年実績は1301万人。25年はさらなる回復が見込まれるが、1~11月で1343万人と目標値には遠く及ばない状況だ。

 国内旅行も、消費額は当初目標の22兆円をクリアしているものの、地方部延べ宿泊者数は目標の3・2億人泊に対し、24年実績は2千万人泊ほど足りていない。

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