「学生対抗九州観光ビジコン2025」 福岡大チームが最優秀賞


最優秀賞は福岡大に

 九州観光機構(唐池恒二会長)は12月13日、JR九州ホール(福岡市博多区)で「学生対抗九州観光ビジネスプランコンテスト2025」の本選を開催した。九州へのリピーター増加を目指すビジネスアイデアをテーマに、学生たちが斬新な発想と綿密な計画性を競い合った。最優秀賞は福岡大学のチームが受賞した。

 4回目となる今回のコンテストには、最終的に38校70チームからプランが提出され、前年を上回る活況を呈した。

 特に九州外からの参加チームは、前年の16チームから30チームと大きく増加しており、全国的な注目度の高まりを裏付けている。厳正な審査を経て選出された10チームが本選に臨んだ。

 審査委員長を務めた唐池会長はあいさつで、「観光において最も重視すべきはリピート率である。今回はまさにリピーターを増やすためのプランを提出いただいたことに大きな期待を寄せている」と述べ、テーマの重要性を強調した。

 また、前年の最優秀賞受賞プランである中村学園大学の「ラーケーションプラン」が、九州観光機構によって実際に事業化(旅行商品化)されたことに触れ、同コンテストが単なる学生イベントにとどまらない、九州観光の新たな事業発掘の場となっていることを示した。

 本選に出場した10チームのプレゼンテーションは、いずれも高い完成度を誇っていた。持ち時間10分の中で、テーマ、現状の課題分析、目的、具体的な事業内容、販売計画、収支計画までが網羅され、学生らしい独創性と、現実的なビジネスへの落とし込みが両立されていた。

 九州外からは、広島大学、同志社大学、近畿大学の3校が選出されており、九州を「外の目」で捉える斬新なアイデアも目立った。

 審査の結果、最優秀賞に輝いたのは福岡大学「よかたい」チームによる「九州まるごと!Campus Festa!」―食べる・舞う・繋がる―。

 このプランは、毎年2万人を集客する大学の学園祭を、地域外の食や芸能と連携させることで、「地域をつなぐ観光イベント」へと進化させるビジネスモデルを提案したもの。

 学園祭を起点とした新たな地域と観光振興のモデルを構築することで、学生という若い力を地域に呼び込み、地方活性化につなげようという試み。

 提案の核心として、「地方に若い力が欲しいならば、『若者に来てもらおう!』という受け身はやめて、『若者のところへ突っ込め!』というメッセージを発信すべきだ」という、主体的な姿勢を打ち出した点が特に高く評価された。

 また、優秀賞には同志社大学「やきにくカルテット」チームの「ひなたあつめ―アルバムに思い出を集める『ページラリー』の旅―」が選ばれた。かつて「新婚旅行のメッカ」だった宮崎を舞台に、「思い出の継承」を軸とし、3世代での旅行を提案するという、情感に訴えかけるビジネススキームが審査員の注目を集めた。

 審査員を代表し、清水信彦氏(西日本鉄道専務執行役員)が総評を述べた。清水氏は「九州外からの参加校が昨年より倍増し、外からの目で九州を見るビジネスプランは非常に興味深かった」と、参加層の広がりを歓迎した。

 さらに、「参加者のほとんどが女性だったのが特徴的であり、女性の活躍が目覚ましいと感じた」と指摘。そして、総じて地域課題を深く掘り下げ、解決を目指す問題解決型のプランが多かった点を高く評価し、若い参加者たちの熱意と質の高さを称賛した。


最優秀賞は福岡大に

 
 
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