【体験型観光が日本を変える424】青森沖地震、観光にも影響 藤澤安良


 年の瀬が押し迫った8日23時15分過ぎに、青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5、最大震度6強を観測する地震が発生した。昨年の元日に起こった能登半島地震とほぼ同じ規模の地震である。津波警報も発表され津波も発生している。東京でも揺れを感じた。

 東北・北海道は雪が舞い散る寒い真夜中で、被害状況が定かではないが、被害が少ないことを祈るばかりである。観光にもまた大きな影響が出ると考えられる。

 連日、中国との関係悪化のニュースが流れている。日本への渡航自粛は実質的に渡航禁止であろう。魚介類を中心にした食料輸入禁止、レアアースの輸出停止と矢継ぎ早に圧力がかかってくる。さらには、中国軍機による自衛隊機にレーザー照射など危ういことになっている。

 中国・成都で行われた卓球の混合団体ワールドカップ(W杯)で、日本の対戦相手に声援が送られた。特に6日に行われた日本対フランスの張本智和の試合ではそれが顕著で、フェアな応援をするようにと場内アナウンスまで流れた。スポーツの観戦で国民まで政治を引きずることになるとは、日本人としては不快であった。平和であってこその観光産業である。

 中国人の訪日観光客はなくても、世界各地からの拡大で、今年は4千万人を超えると推測される。インバウンドは顕著な伸びを示すことになるが、日本人の国内観光は、可処分所得の低迷、物価高、インバウンドに引っ張られる形の宿泊料金高もあって伸び悩んでいる。

 インバウンドがもたらすオーバーツーリズムは、観光地巡りの修学旅行でも路線バスの混雑や道路の渋滞、タクシー観光では生徒の計画した見学地に、寄りつけなかったり、駐車場が満車になっていたりと、予定通りに行動できていない。さらに運転手不足で貸し切りバスの確保が困難であったりと大きな影響を与えている。

 また、物価高や宿泊料金高、バス代の高騰は決められた旅行費用を超える勢いである。

 前年踏襲型で何十年も同じところへ行き続けている学校は多く、方面変更や形態や内容の見直しがなかなか進まなかったが、保護者負担増も困難で、いよいよ、交通費の少ない方面で、時代が求めている、人間関係構築能力を高める体験交流や、遊びや暮らしの中に全く機会がない自然との関わり、農林水産業などの食料生産現場で体験する、食育とキャリア教育など、教育効果が高く人間力向上につながるプログラムが求められている。

 観光地では学びの方法が広がりにくいが、地方ではクマやイノシシ、あるいはシカやサルなどの獣害、地球温暖化や海水温上昇による農作物や魚介類のとれ高への影響、人口減少と1次産業の後継者不足など、多くの社会問題と向き合っている。それらを他人事ではなく自分事として考え、未来に向かってどう進むべきか。自分たちに何ができるのか。地方は求められている探究学習の宝庫だ。

 地方への修学旅行はふるさと納税のごとく、地方創生と地域振興に大きく貢献することになる。

 
 
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