「渡辺さん、何とか頑張ってきたけど来月末でいったん閉館します。予定が合えば一度お見えになりませんか」。旧知の運営者からの電話。「そうですか残念です。お疲れさまでした。機会を作りますよ」ということで、北陸地方に存在する温泉地を訪れることになった。
この旅館、再建の途上で元のオーナー経営者が突然経営を放棄した。その時、全面的に運営を任されていたのが、電話をかけてきた旅館運営の専門家。金融機関からの要請もあり数年にわたり運営に携わった。料理やサービスの向上、WEB戦略の再構築などを行い宿泊予約サイトの口コミ点数も常に4点以上を獲得するようになった。しかし、過剰債務や設備の老朽化など根本的な問題を前経営者が放棄したままではいかんともしがたく、第三者に売却されることとなった。
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