マーケティングには「1:5の法則」がある。新規顧客の獲得コストは、既存顧客の維持コストの5倍かかるというものだ。宿泊業界では、広告費やOTA手数料の増大により、この差はさらに広がっている。新規流入に頼る経営は、獲得コストの上昇とともに利益率を消耗し続ける構造であり、再訪客の増加こそが最も費用対効果の高い戦略である。
その収益圧迫の代表例が、OTA手数料の複雑化だ。表面上は10~15%であっても、ポイント負担、事前決済手数料、割引クーポン負担などが重なることで、実質20%近くの負担となるケースは珍しくない。販売チャネルとして不可欠である一方、依存度が高まれば高まるほど利益が削られていく。こうした構造下では、「再訪=直接予約」への転換が収益改善の最短ルートとなる。
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