【テツ旅、バス旅 121】東武特急とワールドスクウェア 鎌倉 淳


 東武ワールドスクウェアは、1993年に開園した、東武グループのテーマパークです。国内外の建造物が25分の1のスケールで再現されています。2017年には、東武鬼怒川線に東武ワールドスクウェア駅が開業。列車でのアクセスが改善しました。

 11月の週末に、東京から東武特急を使い、家族で日帰りで訪れてみました。「万博ロス」になっていた息子に、日帰りの「世界一周」を楽しんでもらおうというプランです。

 最近の東武特急は、週末の指定席券が入手困難になっています。今回、3週間前に特急券を買おうとしたら、定期列車はほぼ満席。日光行きの臨時「けごん61号」に空席があったので下今市駅まで予約し、乗り継いで東武ワールドスクウェアに向かうという日程を組みました。

 乗ってみると、「けごん61号」の車内は8割方日本人です。東武特急といえば、インバウンドに人気なのかと思っていましたので、意外でした。指定席券が早く売りきれてしまうため、外国から到着した旅行者は、手配が間に合わないのかもしれません。

 下今市から乗り継いだ「リバティ」は3両編成。6両編成にすれば輸送力不足が改善するのに、と思いますが、車両が足りないのでしょうか。

 東武ワールドスクウェア駅10時30分着。降車したのは十数名で、大半が日本人でした。

 園内は適度ににぎわっていました。こういう施設は、あまりに混んでいると楽しめないものですし、ガラガラだと寂しいですが、文字通り「適度な混み具合」でストレスなく回れます。レストランも空いていて、お昼時でも満席になることはなく、スムーズに食事できました。

 訪問者としては快適ですが、秋の行楽シーズンの天気のいい週末に、この程度の混み具合で、経営的に大丈夫なのか、と心配にもなります。インバウンド客が少ないのも気になります。

 筆者は約5時間滞在して、15時24分発の「スペーシアX8号」で帰京しました。浅草―東武ワールドスクウェアが片道2時間、自宅からの時間でいえば、さらに片道1時間くらいは余計にかかりますので、往復で6時間かかりました。

 東京から日帰りで東武ワールドスクウェアを訪れる客は少ないでしょうが、やってみると十分楽しめます。手軽に世界一周気分を味わえて、「万博ロス」を癒やすにもおすすめです。

(旅行総合研究所タビリス代表)

 
 
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