ホテルかずら橋の外観
観光業界が直面するDX課題の解決へ
DX(デジタル・トランスフォーメーション)に関する技術の進歩が近年著しい。ここでは宿泊・観光業界の生産性向上、利益拡大に貢献するDXに関わる商品・サービスを紹介する。
徳島県の新祖谷温泉にある「ホテルかずら橋」(22室)。館名の由来、吊り橋の「かずら橋」は、木材と縄状のかずらで作られている祖谷渓のシンボルで、国の重要有形文化財にも指定されている。宿から車で約5分の場所に位置する。
自慢の天空露天風呂へは専用のケーブルカーで移動。山の高台にあり四季折々の祖谷の郷を一望できる。食事はいろりを囲みながら山川の幸がつまった祖谷の郷土の味覚を楽しめる。客室は近年のリニューアルで秘境のイメージを覆すぜいたくな空間を実現。客室の高付加価値化を進めている。
海外からの宿泊客も多くその比率は約50%。「地域をあげて世界に、大歩危、祖谷をアピールした成果がでている」と社長の谷口栄司氏。高稼働の国内外からの予約業務を陰で支えているのが、JRグループの鉄道情報システム(JRシステム)が提供している「らく通with」だ。
らく通withは、JRのみどりの窓口の端末で培った技術・ノウハウを活用した旅行会社(リアル)、予約サイト(OTA)の予約・在庫・料金を一元管理できるサイトコントローラー。豊富な機能とシンプルで使いやすい画面により、施設の業務効率化、コスト削減、売り上げ向上に貢献する。365日のサポート体制も充実しており、丁寧な対応が好評だ。
ホテルかずら橋ではこのらく通withを10年以上使用。その理由を谷口氏はこう話す。「当館は、リアルとOTAと取引があり、らく通は両方を一元管理できる数少ないシステムだから」。空室情報などは一つの画面で簡単に把握できる点や、「おもてなしメール機能」で、予約者にサンキューメールを自動送信できる機能も便利という。また、宿の要望に真摯(しんし)に対応するサポートも気に入っている。「充実した機能をそろえているが、リーズナブルな価格設定も良い」とも話している。

ホテルかずら橋の外観





