かつて「青春18きっぷ」のポスターにも起用された美しい景観が広がる平山駅が朝食会場だ
JR東日本千葉支社は、地域活性化コンサルティング会社のさとゆめ(嶋田俊平代表取締役CEO)とJR東日本が共同出資している沿線まるごと株式会社(以下、沿線まるごと社)と連携し、千葉県を走る久留里線沿線の魅力を体感してもらうモニターツアー「久留里線タイムレスジャーニー」を行う。モニターツアーを契機に、久留里線沿線の観光魅力の発信、誘客につなげる。
100年続く地域の営みを体感する1泊2日のツアーとして「100年のいとなみ編」(11月2~3日)と、鉄道や駅から100年変わらない風景を楽しむ非日常な日帰りツアー「100年の風景編」の二つのツアーを用意している。
1泊2日のツアーの行程イメージは、久留里駅長のガイドで久留里城へバスで移動し、城下町の風情が残る街を一望しながらランチ、マップを片手に集落を散策する。くるりボランティアガイドの会による「井戸巡りツアー」も。宿泊は亀山温泉ホテル。翌日は無人駅の平山駅で朝食。平山駅周辺を散策、野菜の収穫を体験し、ランチを味わう。
プログラムの一つ、「井戸巡りツアー」は、久留里は自噴井戸が有名で、今でも約200カ所の井戸が現存しており、生活や酒造りに欠かせない。「平成の名水百選」にも選ばれた井戸水が味わえる。
JR東日本、沿線まるごと社では、「今回のツアーをきっかけに、久留里線沿線が『世界のみんなが帰りたいふるさと』になることを目指して、地域に点在する観光資源に光を当て、情報発信や観光流動促進につなげていく」としている。
日帰りツアー「100年の風景編」は、12月の開催を予定。1泊2日のツアーとは違う内容で計画している。
JR東日本千葉支社と連携する沿線まるごと社は、2020年度から青梅線沿線の東京都青梅市、奥多摩町で、地域に根差した観光開発事業「沿線まるごとホテルプロジェクト」を展開。無人駅の駅舎をホテルのフロントやロビーとして活用し、沿線集落の空き家をホテルの客室に改修するなど、新たな滞在型観光とマイクロツーリズムの創出を目指している。
24年度には、JR東日本千葉支社と沿線まるごと社が主催し、久留里線沿線の自治体、団体、事業者の参加のもと、将来を見据えた観光事業を考えるワークショップを行った。今回のモニターツアーにもワークショップでの議論も生かす。

かつて「青春18きっぷ」のポスターにも起用された美しい景観が広がる平山駅が朝食会場だ




