
新たな観光アクティビティを紹介するマシュー・キャメロン・スミスCEO
豪州・ノーザンテリトリー州南部のウルル=カタ・ジュタ国立公園に隣接する「エアーズロック・リゾート」を運営するヴォヤジーズ・インディジナス・ツーリズム・オーストラリアは10日、東京都内でランチ・レセプションを開いた。同社CEOのマシュー・キャメロン・スミス氏=写真=が、同施設で展開している最新のアクティビティなどについてプレゼンテーションを実施。メディア、インフルエンサーなど約30人が参加した。
世界自然遺産にも登録されており、現地の先住民・アナング族の聖地でもあるエアーズロック(ウルル)。スミス氏は冒頭、観光地ウルルの現状について紹介した。かつて日本人にも人気だったウルルへのロッククライミングは、先住民からの要望により2019年に禁止され、コロナ禍以降はそれに代わる新たな魅力の発掘に注力してきたと説明した。
スミス氏は、先住民コミュニティと観光客との交流を提供する重要性を強調。アナング族の住民に対し、ホスピタリティやリテール、文化伝承のノウハウを提供しており、アナング族と交流できる「ギャラリー オブ セントラル オーストラリア」(GoCA)をコロナ禍に開設したことも報告した。
さらに人気のアクティビティとして、イルミネーションによる屋外アート展示「フィールド オブ ライト」や、砂漠で星空観賞をしながらディナーを楽しめる「サウンド オブ サイレンス」などを紹介。特に、世界最大級のドローンショー「ウィンジリ ウィル」は、先住民の歴史や生活を物語るショーとして好評を博しているとした。
「現在は年間25万人にお越しいただいている」とスミス氏。日本人訪問者数はコロナ前水準には戻っていないが、全体としては回復基調(年間30万人)で、滞在期間も長くなっている(アクティビティが増えている)と説明した。日本の大手旅行代理店とも連携を進めており、日本人学生団体の訪問にも期待を示した。
スミス氏は、ウルルが主体的に文化を学べる場所へと変容を遂げていることを改めて強調。「日本の文化はアボリジナル・ピープルと共通のものがある。日本も先祖代々の歴史に敬意を払っている。オーストラリアも同じだ。そのような素敵な場所にお越しいただきたい」と呼び掛けた。
新たな観光アクティビティを紹介するマシュー・キャメロン・スミスCEO