「オール山形」で誘客 通年観光へ発信強化 やまがた女将会


やまがた女将会(中央=岡崎新会長)と山形県観光物産協会の皆さん

 山形県の温泉旅館の女将で構成するやまがた女将会(43会員)は8日、観光経済新聞社(東京都台東区)を訪問し、各温泉地の取り組みや今秋の観光施策について説明した。女将らはグリーンシーズンの集客を課題に挙げ、「通年で観光客を呼び込む施策が必要」と強調。県全体で連携して発信することの重要性を訴えた。

 温泉地の取り組みについて、今年の6月に新会長に就いた岡崎純子氏(蔵王温泉・深山荘高見屋)は、「四季を通じてお越しいただけるお客さまが大切」と強調し、スキーシーズンに依存しない、蔵王温泉の滞在型プラン造成の取り組みを紹介。

 副会長に就任した山口陽子氏(天童温泉・ほほえみの宿滝の湯)は、グリーンシーズンにおける2次交通の課題に触れ、「新幹線で訪れたお客さまをつなぎとめるための発信方法を考えているところだ」と述べた。天童温泉の各旅館で進めているユニバーサルツーリズムの取り組みも紹介し、「そうした側面での温泉地の魅力を、各旅館と連携して発信していきたい」と意気込みを語った。

 今年6~7月にかけて発生した、山形新幹線の一部運休に伴う宿泊キャンセルの影響についても話題に挙がった。「駅周辺の赤湯やかみのやま、天童温泉を中心に影響を受けたと聞いている」(岡崎会長)。こうした状況を受け、県は8日から、観光需要を喚起する支援策として「フルーツ王国やまがたへ行こう!秋旅キャンペーン」を開始した。宿泊予約サイト(楽天トラベル、じゃらん)や旅行会社を通じて県内の宿泊施設を予約すると、1泊あたり1人3千円の割引が適用される(上限枚数に達し次第終了)。

 最後に岡崎会長は「やまがた女将会は『オール山形』の精神で活動している。各地域での取り組みも重要だが、県一帯を盛り上げていく役割を、女将会がしっかり担っていかなければいけない」と、会の存在意義を改めて強調した。


やまがた女将会(中央=岡崎新会長)と山形県観光物産協会の皆さん

 
 
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