
説明パネル。畳の構成が詳しく分かる
畳文化の振興を目指すCOMMOS PROJECT(コモスプロジェクト)実行委員会が主催する展覧会「いま 畳を語るとき」が8月28日~31日の4日間、東京都港区のスパイラルガーデンで開催された。イベントは、畳という日本独自の素材や文化を見つめ直し、その可能性を提案するもので、全国畳産業振興会、大建工業などの協賛。畳に関する原料の生産や製造、それを支えるメーカーなどの関係者とともに、畳の価値を改めて見つめ直し、新たな可能性を探るものとなった。
大建工業は展示会の開催趣旨をこう説明する。「日本人の暮らしに長く寄り添ってきた畳だが、その素材や、工程、バリエーションについてはあまり知られていない。畳を使用する生活者だけでなく、空間を作る建築家やデザイナーに、その歴史や仕様を知ってもらうことが目的」。畳の性質の理解を促し、今後の展開につなげることが狙いだ。
展示会では、畳の構成要素を一つ一つひもときながら、素材の組み合わせによって広がる表現の自由度や、つくり手の知恵と工夫などを紹介した。「エデュケーションエリア」は畳の歴史や、構成部材の説明パネルに加え、実際に触ることができる畳関連素材のサンプルを並べ、畳の特徴や、仕様を学べるようにした。
「インスタレーションエリア」はさまざま種類の畳おもてを張り分けた。ほかにも、異なる素材の畳床も数種類用意し、手触りや、座り心地の違いを体感。い草を用いたワークショップイベントの会場としても使用された。
大建工業は、「今後も新たな形での畳文化の継承に尽力していく」としている。
説明パネル。畳の構成が詳しく分かる