
会見に臨む(左から)琉球銀の比嘉一史法人事業部長、菊地毅代表取締役専務、琉球キャピタルの松原知之代表取締役(8月18日、howliveタイムスビル店、琉球銀提供)
琉球銀行は、9月からスタートアップ支援を拡大し、投融資40億円の枠を設ける。プロパー融資の「ベンチャーデット」を沖縄県内の金融機関で初めて取り扱い、今後1年半で20億円実行。ファンド会社と組成するベンチャーファンドから今後5年で20億円を投資する。
これまでは起業前後の「シード」や収益化を目指す「アーリー」の段階の企業に投融資してきた。今後は事業を拡大させる「ミドル」や上場などを控えた「レイター」の段階も対象に加え、投融資を大規模化する。【記事提供:ニッキン】
融資は4年でおよそ30件のシードとアーリーの企業に計約10億円を実行。返済財源があることや信用保証協会の保証を前提としていた。9月に始めるベンチャーデットはミドル期以降を対象に、事業の成長性を評価してプロパーで融資。ベンチャーキャピタルからの資金調達実績を条件とし、融資額2億円以下、融資期間3年以内で金利は個別に決める。
ベンチャーファンドは2018年から2ファンドを設けて投資を終え、9月1日に3号目を設ける。1、2号はシードとアーリーが対象で、ファンド規模は各2億円だった。3号はミドル期以降も対象とし「事業成長へアクセルを踏むための大規模な資金調達に対応する」(法人事業部)ため、ファンド規模を10倍の20億円とした。ファンドは同行が大半を出資し、ファンド会社の琉球キャピタルが運営。株式や新株予約権付社債などにより、県外企業も含めて投資する。
投融資の拡大により、世界水準の研究を行う沖縄科学技術大学院大学(OIST)など大学発スタートアップへの支援を積極化。同行は「支援の旗手として、持続可能な社会の実現に向けたイノベーション創出を力強く進める」としている。
会見に臨む(左から)琉球銀の比嘉一史法人事業部長、菊地毅代表取締役専務、琉球キャピタルの松原知之代表取締役(8月18日、howliveタイムスビル店、琉球銀提供)
【記事提供:ニッキン】