
大竹良輔氏
一気通貫で宿泊施設のDX化に貢献
2004年の設立以来、全国の宿泊施設向けに、ホテルや旅館室内に設置されているテレビから館内情報を発信するTVソリューション「Core TV」を皮切りに自動チェックイン機「Core Touch」や、PMS「Core Cast」といったITソリューションを多岐に展開するネットシスジャパン(東京都中央区)。大手ホテルチェーンを含む1850軒以上のホテル・旅館への導入実績を誇り、確固たる地位を築いている。
昨今の宿泊市場では慢性的な人手不足に加え、首都圏を中心に訪日観光客の増加や、国内旅行需要の高まりを契機に、宿泊施設への要望が多様化している。これらの問題を解決し、施設の付加価値の向上に向けて、各種のITソリューションの活用が不可欠とされている。
一方でホテル・旅館のITソリューションの導入には複数の業者との煩雑な調整が必要で、それに伴う時間や人的コストの増大が課題という。
同社では1社で企画・提案から導入、運用サポートまでを一気通貫で提供する「トータルソリューション課」を2025年4月に新設。現在活動を本格化している。
トータルソリューション課課長の大竹良輔氏=写真=に今後の活動方針を聞いた。
――改めてトータルソリューション課の紹介を。
主な特徴は(1)経営、現場をはじめ多角的な課題解決の提案(2)一括対応による効率化(3)24時間365日対応のサポート体制―が挙げられる。
(1)は宿泊施設の運営状況、経営と現場の課題を多角的に捉え、目的に沿った最適な対応策を提案する。同時に、導入後の運用まで見据えた実用性と効果を重視し、施設全体のパフォーマンス向上を支援する。
(2)複数のITソリューションを企画、導入、保守までを一括で対応することで、複数の業者とのやり取りを削減し、生産性の向上に貢献する。施設側の問題をスピーディーに解決できると自負している。
(3)のサポート体制は、24時間365日対応可能な体制を構築。お困りの際は即時対応する。
カスタマーサポート部門へ頂いたご意見は開発チームと連携し、製品やサービスの改善・改良に生かすなど万全の体制を整えている。
――宿泊市場のDX化についてどう捉えているか。
バックヤードの業務効率化を目的とした設備投資を図る傾向がある。
当社でも客室の清掃状況、清掃依頼を一元管理する「清掃管理システム」の需要が高い印象。
Wi―Fi環境の改善を図る施設の動きも目立つ。口コミサイトに「Wi―Fiがつながらない。不便で困る」といったコメントが散見し、改善を図りたい宿泊施設が多いようだ。
――その他に人気の商品・サービスは。
宿泊施設の予約登録やチェックイン・チェックアウトを統合管理するPMS「Core Cast」、館内に設置されているQRコードをスマートフォンから読み込んで大浴場、レストランの混雑状況やコインランドリーの利用状況を把握する「Core Guide」が支持を集めている。
――今後の活動方針については。
「トータルソリューション課」では各ソリューションのログデータを獲得し、解析可能なツールの開発を進めている。
将来的には各製品の利用データから経営状況や宿泊客の利用傾向を分析する計画で、そのデータを元にITソリューションに関するアドバイスのみならず、施設経営全体におけるコンサルティング事業が行えるように業務を推進していく。
――ホテル・旅館にメッセージを。
今後も宿泊施設の抱えるお悩みに真摯(しんし)に応え、業務改善や快適に働ける環境構築を支援していく。施設のDX化にお悩みの方はお気軽に問い合わせを頂ければ。
会社概要
ネットシスジャパン
東京都中央区日本橋馬喰町1の5の6 5階 TEL03(5645)5544
大竹良輔氏