
大阪観光局(溝畑宏理事長)と観光クロスオーバー協会(代表理事=西岡貴史・たびふぁん代表)は1日、大阪発の観光産業プラットフォ―ムを新たに創設した。観光人材の育成を中心に、観光コンテストや若者向けのプログラムの提供などを実施。ワーキンググループも行い、3年後に観光政策をアップデートする政策提言を行うことを目指す。
同日、大阪・関西万博で開催した、観光クロスオーバーサミット2025で発表した。
観光産業を「日本の基幹産業」「地域の戦略的総合産業」として確立し、硬直化したビジネスモデルや慢性的な人手不足などの課題について抜本的なアップデートを図る。また観光施策を俯瞰的に見ながらも高い専門性を持つような、次世代を担う観光人材を育成。これらの人材により、大阪の観光産業を世界ナンバーワンにすることが目的。通称は「Kanko Leadership Platform」。
具体的には、観光産業の成長に必須要素である、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」に着目。ヒトについては、日本の観光を世界水準にするための、学生や企業の発掘、支援を目的としたコンテストを実施。そのほか次世代の観光産業を担うリーダーを育成するべく、大学と連携した若者向けの観光プログラムの開発、提供を行う。情報面では、世界の観光リーダーが集まるサミットを大阪で毎年開催する。
モノについては、ローカルの価値を発掘するアワードを実施する。カネについては、同プロジェクトに賛同する企業や自治体から協賛を募り、集まった資金を元に実証実験やスタートアップの支援を行う考えだ。
併せてヒト、モノ、カネ。情報を核としたワーキンググループを立ち上げ、3年後に政策提言を行うことを目指す。
発表には、溝畑氏、西岡氏のほか、田中嘉一・大阪観光局MICE担当官や同サミットの学生実行委員らが登壇。溝畑理事長は「大阪は観光について非常に歴史を持った都市。さらに今年万博を開催し、30年にはIRも開業する。日本の観光を動かすような強いプロジェクトを一緒に築きたい」とあいさつ。
西岡氏は「観光は日本の大きな産業だ。日本にしかない魅力を強くしていく。観光には難しさもあるが、大阪から何か変えられるという思いで来た。会場の皆さんも仲間だと思っているので、ぜひプラットフォームに参加していただきたい」と呼びかけた。
大阪観光局
観光クロスオーバー協会