
あいさつする常磐ホテルの笹本社長
信玄の湯湯村温泉の常磐ホテル(山梨県甲府市、笹本健次社長)は7月19日、毎年恒例の「ビアテラス」の営業を開始した。関東甲信越地方が梅雨明けを迎えたタイミングでの開始となり、8月31日まで実施する。
ビアテラスのオープンに先立ち、7月18日に地元観光関係者やメディア関係者を招いたプレスデイを開催。笹本社長は「一泊二食のパターンではなく、一泊朝食というスタイルで、夕食は外で取るお客様が増えている。それに対応するため、レストランの夜間営業も始めることにした」とあいさつした。
甲州牛と地ビールが主役のプレミアムな空間
3千坪の日本庭園に隣接するビアテラス会場「柏」は東館1階に位置し、全60席を用意。今年は制限時間を90分に設定し、ラストオーダーは20時30分までとなっている。料理とドリンクは屋内会場の席に用意され、予約制となっている。
主力メニューは「甲州牛とワイントンの特選お料理」で、「しゃぶしゃぶ」または「すきやき」から選ぶことができる。価格は税込5,500円。飲み放題(90分)を付けると8,800円となる。飲み放題のプランは「ALL(全種類)」3,300円、「生ビール」2,200円、「ノンアルコール」1,100円の3種類が用意されている。
ドリンクメニューでは、アサヒスーパードライのトルネードディスペンサーやヱビスビール、ヱビスプレミアムブラックに加え、地元甲府のクラフトビール「オビナ・ブルーイング」の「ザ・コム」も提供。ノンアルコールビールや山梨県産ワイン、地酒なども取り揃えている。
湯村温泉再開発の一環としての新展開
山梨県観光文化スポーツ部の小泉嘉透部長は「このビアテラスは本当に地域住民も楽しみにしている。梅雨明けのジャストタイミングで、いつもより一層おいしいビールが飲めるのではないかと大変楽しみ」と述べた。
甲府商工会議所の進藤中会頭は「笹本社長が湯村温泉の再開発について青写真を描かれて約6年。その情熱に行政も含め多くの関係者が一体となって湯村温泉を元気にするプロジェクトが着々と進んでいる」と評価した。
笹本社長は近況について「6月の業績は厳しかったが、7月はなんとか取り戻せそうだ。8月は例年通り個人客が動いていただけるのではないかと期待している」と語った。また「湯村温泉も新しい試みをいろいろやって、これから2、3年は大きな勝負だと思っている」と意欲を示した。
夜の営業も強化、レストランメニューも一新
常磐ホテルは同時に、レストランの夜間営業も開始。「甲州牛とワイントンのすきやき御膳」と「甲州牛とワイントンのしゃぶしゃぶ御膳」を各5,500円で提供する。営業時間は18時から21時まで。
さらに、ホテル内の「ステーキレストラン ペントハウス甲州」では、熟成した地元黒毛和牛「甲州牛」のステーキを提供。完全予約制で、フィレ・ロース相盛りコースやフィレコース、ロースコースなどを用意している。営業時間は17時から22時(21時ラストオーダー)、定休日は水曜日。
甲府市産業部の山本丹一部長は「先ほど笹本社長が新たに8月1日に開業する旅館明治の内覧会に行かせていただき、ユニバーサルデザインのロビーや露天風呂付きの客室など、非常に魅力的な客室構成となっていた」と湯村温泉の新たな取り組みに期待を寄せた。
なお、ビアテラスの予約・問い合わせは常磐ホテル(055-254-3111)で受け付けている。電話受付時間は9時から17時まで。ビアテラスの予約は当日正午まで受け付けており、メニューの選択(しゃぶしゃぶまたはすきやき)は予約時に指定する必要がある。
地域全体の活性化を目指す湯村温泉の挑戦
湯村温泉では、笹本社長を中心とした再開発の取り組みが進んでおり、旅館明治の改装や外湯「鷲の湯」のリニューアルなどが進められている。小泉部長は「旅館明治と外湯鷲の湯のリニューアルオープンが湯村温泉郷だけでなく県と甲府市全体の活性化につながる」と期待を示した。
プレスデイには山梨県庁、甲府市、甲府商工会議所、甲府市観光協会、湯村温泉旅館協同組合のほか、各メディアや旅行会社、飲料会社など多数の関係者が参加。ビアテラスと信玄の湯湯村温泉の新たな門出を祝った。
あいさつする常磐ホテルの笹本社長