
国土交通省は7月22日、石川県七尾市の和倉温泉にある和倉港について、国が護岸の一部の改良工事を代行することを発表した。あわせて国が工事に必要な港湾管理者の権限も代行する。
これは2025年4月の港湾法の改正により、高度な技術力等を要する改良工事については自治体などの港湾管理者の要請に基づく国の代行制度が創設されたことに伴うもの。自治体等の港湾管理者の技術職員不足と、高度経済成長期に集中的に整備された港湾施設の老朽化による更新工事の需要の増加といった課題に応えるために創設された。今回の和倉港は代行制度創設後初の適用となる。
和倉港は2024年の能登半島地震で護岸が崩れるなど大きな被害を受けており、同年12月から国が工事に着手し、3月から護岸の撤去や復旧のための仮設道路の整備など、工事を本格化しているところ。今回の護岸の改良工事もその一環で、約7.6億円の事業費を見込んでいる。