東急ホテルズ&リゾーツ、日本遺産テーマに研究発表 外国人学生小松市などの事例語る


発表会の様子

 東急ホテルズ&リゾーツはこのほど、東京都渋谷区にあるセルリアンタワー能楽堂で、文化庁が推進する日本遺産をテーマにした「日本遺産研究発表会」を開催した。
 
 横浜市にある日本語教育機関「IUC(アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター)」との協業。同社は昨年、文化庁と日本遺産オフィシャルパートナーシップを締結済みで、「日本各地の地域活性化をさらに進めていく」としている。
 
 同社の取り組みは、(1)外国人学生に向けた日本遺産を学ぶ機会の提供(2)日本遺産の素材活用による高単価宿泊商品の造成と販売―を挙げている。
 
 日本遺産とは、点在する遺産を「面」として活用、発信し、パッケージ化した文化財群を一体的にPR。地域のブランド化、アイデンティティの再確認を促進するもの。日本全国で104の認定ストーリーがあり、同社では、日本遺産認定ストーリーを研究テーマに選択した学生にストーリー訪問時の各種サポートを実施するとしている。
 
 当日は、IUCに所属している外国人学生4人による研究成果の発表と、IUC所長のブルース・L・バートン氏による発表総評や、パネルディスカッションなどを催した。
 
 学生が訪れた場所、発表テーマは、(1)石川県小松市の「小松 弥生時代から続く石の文化」(2)愛知県名古屋市の「有松絞り 伝統工芸の技術を未来へつなぐ」(3)大阪府河内長野市の「信仰と自然が響き合う場所 河内長野市の歴史をたどる」(4)島根県出雲市の「越境する神々 日本とアメリカを結ぶ出雲大社」。
 
 冒頭、登壇した東急ホテルズ&リゾーツ執行役員の吉岡慎一氏は、「今回設定された四つのコースは当社メンバーも同行した。自身も島根県出雲エリアに出向き、意見交換会にも出席した。改めて思うのは日本遺産を巡る旅とは、われわれの先人が長年にわたって紡いできた各地域のさまざまな文化、その背景にあるストーリーへの理解を深めるための旅にほかならない。単なる有名スポットを巡る観光旅行などとは比べものにならないレベルで、旅からの学びや、日本人として考え深い旅の醍醐味(だいごみ)を味わうことができた。今回参加された学生をはじめとする海外からのお客さまにとっては、日本という国の成り立ちやそれを支えてきた日本人の思い、あるいは考えを知っていただく機会になったのではないか」と述べた。


発表会の様子

 
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