【スタートアップ企業特集 】株式会社D&S システムの設計開発・運用保守、旅館・観光DX推進


津留敏哉社長

決済サービス「KagiPay」でDX化を後押し

D&S(東京都板橋区)は2019年11月に設立し、システム設計や開発、運用保守などを展開。

22年3月には佐賀県嬉野市にも進出を図り、老舗旅館「和多屋別荘」内に研究開発拠点「嬉野温泉ラボ」を設立するなど、活動を強化。温泉地や観光地向けのサービスの開発も行っている。

その代表作に旅館・観光地のDX推進に貢献する独自の決済サービス「KagiPay(カギペイ)」が挙げられる。

社長の津留敏哉氏にサービスの詳細や観光業界への思いなど活動方針を聞いた。

――社名の由来を。

デザインのDと、サービスのSを取り、「理想の未来をデザインし、その実現に貢献する」をテーマに、日々観光地のデジタル化を推進し、地域貢献に取り組んでいる。

――旅館・ホテルの現状についてはどう捉えているか。

都市圏を中心にインバウンドの増加が顕著で、宿泊施設においても今後の需要が高まることから、付加価値の向上とともに、地域一体となって、旅行者に楽しんでもらえるような取り組みが必須だと捉える。

その一方で、慢性的な労働力不足に頭を悩まし、業務の生産性の向上、特にDX化(IT化)への取り組みが喫緊の課題と考える。

――決済サービスKagiPayの説明を。

開発に1年半を要したKagiPayは、宿泊施設での部屋づけをデジタル化することで、館内のレストランやショップでキャッシュレス決済を可能にしたQRベースの唯一無二の決済システム。

地元の観光地や周辺店舗から加盟店手数料を頂く代わりに、観光客が宿泊される旅館など宿泊施設には店舗の宣伝やクーポン配布を行ってもらうことで、地域店舗や観光地の認知を拡大し、送客支援を実施する。

また、アプリ内のプロモーション機能で地元の店舗を宿泊客に宣伝することも可能。

地域内の相互送客を促して30%の来店増を見込める。

使い方も簡単。チェックイン時に発行される KagiPayの2次元バーコードを用いて、館内での飲食・買い物に加えて、地域の店舗(KagiPay加盟店)でも決済し、チェックアウト時に全ての料金を一括で精算する仕組み。

そのため宿泊客は、財布やクレジットカードを持ち歩くことなく、スマートフォン一つで手ぶら観光を堪能できる。

――今後の展開と旅館・ホテルへのメッセージを。

海外ではQR決済が普及しているが、日本ではまだ対応が遅れているのが実態。

KagiPayを使うことで、言語の壁や決済方法の複雑さを最小限にする。宿泊施設の喫緊の課題を解決し、付加価値の向上に役立てられれば。

5年後には九州地方全域での普及を目指し、観光立国の実現に貢献したい。

【本社】東京都板橋区富士見町14の5
【設立】2019年11月18日
【事業内容】システム設計開発、システム運用保守、ウェブサイト制作、旅館・観光DX推進(KagiPayの開発・提案)
【資本金】550万円
【TEL】03(6909)6418
【HP】https://d8s.co.jp/


津留敏哉社長


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