
旅行や宿泊、運輸関係など観光関連事業に携わる関西学院大学の出身者らでつくるKGツーリズム新月会(159会員、会長=松田誠司・阪急交通社会長=写真)は9日、大阪市のホテル阪急レスパイア大阪で2025年度の総会を開いた。地区別の懇談会、ビジネス交流会などを通して会員に入会メリットを提供。今年度上期中に会員200人を達成することを目標に決めた。
総会であいさつした松田会長は、大阪・関西万博の盛り上がりやインバウンド・アウトバウンドの不均衡に言及。その上で、「外国人の方がよく勉強していて、日本のイベントやいろいろな楽しみ方を知っている。われわれはもっと地域の勉強をして、お客さまの要望に応えていかなければならない。関学のつながりを一つのきっかけに、業界を盛り上げていこう」と呼び掛けた。
今年度は昨年に続き、ビジネス交流会や地区別懇親会などを企画、実施する。また地区懇親会については、中部地区での会員増強を進め、同地区での懇親会開催を目指す。このほか、会員に資する勉強会等の実施も目指す。「入会してよかったと思える会にしたい」と山中英彦幹事長兼事務局長(みずほトラベルサービス社長)。
役員改選も行い、松田会長の続投を決めたほか、佐伯祥一理事(西日本旅客鉄道執行役員中国統括本部長)が副会長に就いた。
総会後にはフリーアナウンサーの丸岡いずみ氏が、「海外取材を成功させる重要なコーディネーターの役割」をテーマに講演。韓国での連続殺人事件や英国でのロイヤルウエディングの取材の際の体験などを例に、幅広い人脈やリサーチスキルなどを持つコーディネーターにどのように助けられてきたかを説明。
また地方創生と観光業の関わりについては、出身地の徳島県を例に挙げ、四国遍路が外国人観光客から人気である一方で、過疎化や高齢化によって宿泊受け入れを行える宿が減少している状況を紹介。「ツーリズムに関わる皆さんのアイデアで、徳島に欧米人が安心して長期滞在できるような宿泊施設づくりをしていただければ」と呼び掛けた。
松田会長(中央)