
令和の万葉大茶会2025 飛鳥・万博大会実行委員会事務局は6日、大阪・関西万博会場内のEXPOアリーナ「Matsuri」で、万葉集にゆかりのある地域の祭りを披露する「令和の万葉フェスティバル」を開催した。全国から10の市町村が集結し、各地に伝わる和歌や演舞を紹介した。
万葉大茶会は2020年の東京開催を皮切りに、富山県高岡市や鳥取市など万葉集の編さん者・大伴家持のゆかりの地で毎年開催。万葉の時代の精神を受け継ぎ、伝統文化や四季の美を次世代に伝えるとともに、水素エネルギーや最新技術を活用し自然との新たな共生を目指している。
当日は、奈良県明日香村・森川裕一村長の開会宣言を皮切りに、各市町村が万葉集にちなんだ和歌を紹介しながら、祭りなどの演舞を披露。和歌は日本語のほか、英語でも紹介され、国際的な文化交流の場ともなった。
さいたま市の「竜神まつり」は、見沼の竜神伝説をもとに創作された祭りで、「昇天竜」と名付けられた巨大な竜を山車のように引く。会場では、全長50メートルの竜が空を舞いながらゆっくりと会場を巡り、観客の注目を集めた。
同会は、新元号「令和」が施行された19年、G20軽井沢環境閣僚会合で水素ガスを活用し「梅花の宴」を模した大茶会を開催したことを機に、水素エネルギーを活用して開催。夕刻には、水素エネルギーを用いて、石川県珠洲市の「馬緤(まつなぎ)のキリコ祭り」のキリコや、群馬県太田市「尾島ねぷた祭り」のねぷたの点灯式も開かれた。
参加した市町村は次の通り(講演順、カッコ内は披露した演舞)。
さいたま市(協力=行田市、さいたま竜神まつり)▽福岡県太宰府市▽富山県高岡市(御印祭弥栄節)▽長野県御代田町(協力=佐久市、龍神まつり)▽鳥取市(しゃんしゃん傘踊り)▽福島県郡山市・浪江町▽青森県弘前市▽石川県珠洲市(馬緤キリコ祭り)▽群馬県太田市(尾島ねぷた祭り)▽宮城県多賀城市(SIRO―A)▽東京都狛江市(能楽と音楽と光)
会場の空を舞う昇天竜(さいたま市、竜神まつり)