英国政府は11日、大阪・関西万博の英国パビリオンで「Festival of Flavours（味の祭典）」を6月14日から15日にかけて開催すると発表した。プレミアムな英国の食品・飲料の認知向上を目的としたイベントで、両日とも午前10時から午後7時まで実施される。
英国4カ国の多彩な食材や飲料のテイスティングに加え、初日には人気ロックバンド「Blur」のベーシスト、アレックス・ジェームズによるDJパフォーマンスも予定。英国食文化の魅力を音楽とともに体験できる機会となる。
英国各地の伝統食材が集結、スタンプラリーも実施
会場では「シーフードステーション」「ミートステーション」「チーズステーション」「カクテルステーション」の4つのエリアが設置される。イングランドの「ウィスタブル産カキ」、北アイルランドの「ポーラン（白身魚）」、ウェールズの「アングルシー産海塩」、スコットランドの「アンガスビーフ」など、英国各地の伝統食材を試食できる。
各ステーションでは本イベント限定のオリジナルスタンプも用意され、スタンプラリーも楽しめる趣向だ。さらに、新鮮なフルーツや野菜とアルコールを組み合わせたカクテルを提供するスペシャルバーも設置。グルメスナックが当たる抽選も実施される。
イベントには英国を代表する20社以上の食品・飲料企業・団体が参加。Belvoir、Bushmill’s、Copeland Gin、Dean’s Shortbread、Halen Môn、Hilltop Honey、Hybu Cig Cymru – Meat Promotion Wales、Seafood Scotlandなどが名を連ねる。これらの企業が丹精込めて生産した食品や飲料のサンプルを無料で提供する予定だが、数量には限りがあるという。
「Blur」ベーシストが音楽と食の融合を演出
初日となる14日の午後6時からは、英国を代表するロックバンド「Blur」のベーシスト、アレックス・ジェームズによる30分間のDJパフォーマンスが予定されている。ジェームズは音楽家としての顔だけでなく、ワインや受賞歴のあるチーズ職人としても英国内で知られる食の愛好家。音楽・文化・食を融合した心に残るひとときを演出するという。
「多くの方が英国の食といえば”フィッシュ&チップス”や”アフタヌーンティー”を思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません」とジェームズは述べる。「英国各地の生産者が、長い歴史と世界的水準の品質基準のもとで、味わいを求めて、丁寧に心を込めて製品をつくりあげています。ぜひ、イングランドのチェダーチーズ、北アイルランドのウイスキー、スコットランドのシーフード、ウェールズのラムなど、英国を代表する逸品を楽しんでいってください」
なお主催者は、ジェームズはDJパフォーマンスに出席するのみで、出店やチーズ販売などは一切行わないとしている。
世界220カ国以上に輸出される英国食品
英国食品・飲料業界は毎年数千もの新商品を市場に送り出し、世界220以上の国・地域へ輸出している。2025年大阪・関西万博英国政府代表のキャロリン・デービッドソンは「スコットランドのシーフード、ウェールズのラム肉、北アイルランドの牛肉、そしてイングランドのチーズ。英国の食と飲料は、その卓越した味と品質で世界中を魅了しています」とコメント。「Festival of Flavours（味の祭典）では、日本でも入手できる英国産の美味しい製品の一部をご紹介できることを誇りに思います」と述べた。
イベントが開催される英国パビリオンは、おもちゃの積み木からインスピレーションを得たモダンで革新的なデザインが特徴。「Come Build The Future（ともに未来をつくろう）」をテーマに、世界初のプログラマーであるエイダ・ラブレスの業績から着想を得た外観となっている。
パビリオン内部では、日本人の親子の英国での様々な経験を映したプロジェクションマッピングによる没入型体験を通じ、英国の文化、科学、イノベーションに触れることができる。
「Festival of Flavours（味の祭典）」は2025年6月14日と15日の両日、大阪・関西万博会場（大阪府大阪市此花区夢洲中）の英国パビリオンで開催される。万博会場は午前9時に開園し、午後9時に閉園。最寄駅は大阪市営地下鉄中央線「夢洲」駅だ。
