
規制機関であるスイス競争委員会(COMCO)は、Dertour GroupによるHotelplan Groupの買収を再検討する計画を発表しました。
ヨーロッパの旅行コングロマリットであるDertourは、2月にHotelplan Groupの下で運営されている4つのブランド(Hotelplan Suisse、Hotelplan Volume Tour Operating、Hotelplan UK、Hotelplan Business Travel)を買収する計画を発表しました。
COMCOは、最初の調査で「支配的な市場ポジション」に関する懸念が明らかになった後、Dertourの買収計画について詳細なレビューを行っています。
DertourとHotelplanは合わせて150以上の事業を所有しており、今回の買収はスイス、英国、ドイツでのDertourのプレゼンスを強化することを目的としています。
「この詳細なレビューは、とりわけ、スイスの旅行者が、潜在的な価格上昇に対抗するために、ホテルや航空会社と直接、またはオンラインプラットフォームを介して自己予約するなど、十分な代替手段を利用できるかどうかを明確にすることを目的としています。また、デジタル旅行サービスの提供が、市場における現在および潜在的な競争にどのように影響を及ぼすかも検討します」とCOMCOはリリースで述べています。
1月、バケーションレンタルマーケットプレイスHomeToGoは、スイスを拠点とする小売大手Migrosから、Hotelplan Groupの5番目の子会社であるバケーションレンタル管理会社Interhomeを買収する計画を発表しました。
Dertourの買収とHomeToGoの買収は、別々の拘束力のある契約に基づいて進められています。
HomeToGoの声明によれば、Interhome買収には「すべての規制当局の承認をすでに取得済み」としているものの、Dertourの取引に対するCOMCOの承認が出るまで、いずれの取引も完了できない。「したがって、COMCOによるレビューは、HomeToGoによるInterhomeの買収を含む全体的なクロージングを遅らせると予想されます。HomeToGoは「遅くとも、今後4か月以内に買収を完了する予定です」と述べています。
同社は、クロージングが遅れても、Interhome買収の現金支払い額は「ロックボックス」メカニズムのおかげで「固定」されているため、影響はないと指摘した。
スイスの規制当局はまた、Booking.comにスイスのホテルの手数料率を約25%削減するよう命じ、現在の料金は「過剰」であると裁定した。
【記事提供:業界研究 世界の旅行産業】