
基調的な物価上昇率の水準感について語る植田総裁(5月27日、日銀本店)
日本銀行の植田和男総裁は5月27日、高騰する米などの食料品価格上昇が、政策対応を要する「基調的な物価上昇率」に与え得る影響に「注意する必要がある」との認識を示した。日銀が世界各国の経済学者や政策当局者を招き、28日まで開く国際会議の冒頭挨拶で語った。
植田総裁は、新型コロナ禍後の世界的なインフレ局面で起きたサプライ(供給)ショックについて、「当初想定されたよりも持続的な影響をもたらした」と、欧米の物価動向に与えた影響を考察。日本の物価上昇率についても、「やや遅れて高まった」としつつ、足元の水準に関しては「ユーロ圏や米国よりも高くなっている」と強調した。【記事提供:ニッキン】
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