日本秘湯を守る会の総会(昨年12月)
ウェブ販売、スタンプ帳
持続可能な事業運営も課題
秘湯の宿でつくる「日本秘湯を守る会」(132軒)は、設立から50年が経過し、宿の経営者の世代交代が進む中、次代への理念の継承、持続可能な事業運営が課題だ。中長期的な視点に立って課題に向き合うため、若手メンバーを委員とする「つなぐ秘湯」検討委員会が発足した。根幹事業であるウェブ事業やスタンプ帳事業を強化し、会の創設者、故・岩木一二三氏が提唱した理念を受け継ごうと、新たな取り組みを進めている。
日本秘湯を守る会は、高度経済成長期、温泉旅館の大型化や団体旅行の大量送客など、旅をとりまく環境の変化を憂えた朝日旅行会(後の朝日旅行)の創業者、岩木氏の提唱に賛同した山間部の小さな温泉宿33軒が集まって1975年4月に発足した。
岩木氏は、設立後も会の在り方、宿のあるべき姿を力説し、2001年11月に亡くなったが、会員宿は、自然環境や温泉資源を守り、旅行ブームや温泉ブームに流されることなく、「旅人の心に添う 秘湯は人なり」を基本理念に、日本の原風景や心のふるさとに触れる旅文化、温泉文化の継承に努めてきた。
星雅彦会長(新潟県・栃尾又温泉、自在館)は、昨年12月17日に群馬県・猿ケ京温泉で開かれた総会で、「会が始まって50年余りがたち、次の世代へと移ってきているが、われわれにしか持ちえないものを伝えていく必要がある。いい宿をつくり、温泉文化、山岳文化を守ってほしい。ただ、社会、経済は変化しており、それに即して変わらなくてはいけない部分も出てきている」と語った。
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