
鉄道建設・運輸施設整備支援機構は4日から、北海道岩内町の岩内港で、北海道新幹線新函館北斗―札幌間の建設工事で使用する新幹線用レールの陸揚げ作業を開始した。北海道西部の後志(しりべし)地区では初めて。今回の陸揚げはきょう7日までを予定する。
レールは北九州市内の工場で製造されたもので、長さ25㍍、重さ約1・5㌧。今回は約1000本を運搬船で航送した。レールの航送は昨年10月から函館港(函館市)、今年7月から瀬棚港(せたな町)で開始。今回の岩内港が最も北に位置し、今後、より北にある小樽港(小樽市)での陸揚げも予定する。【記事提供:交通新聞】
4月からは長さ150㍍のレールを運搬する貨物鉄道輸送も黒崎(北九州市)―長万部(長万部町)間で行われている。
岩内港での陸揚げは、岸壁に設置した100㌧クレーンを使い、レールを船上から陸上運搬用のトレーラーに積載。船上からクレーンでつり上げたレールの向きをロープで調整しながら、手早くトレーラーに積み込み、港内に設けられたレール保管場所まで運んだ。
レールはニセコ町内に設けられる軌道基地に秋ごろから運ばれ、長さ200㍍に溶接。土木工事の進展を見つつ、長万部町から赤井川村にかけての本線区間などに敷設される。岩内港では2026年度にかけ、4500本のレールを陸揚げ予定。27年度以降については調整中。
5日には陸揚げの報道公開も行われた。北海道新幹線建設局小樽建設事務所(軌道)の桑山祐二工事長は「工事長として(レールの陸揚げという)軌道工事のスタートを見ることができ、感無量だ。安全に留意して工事を進めることを第一に、関係自治体などと情報を共有しながら工事を進めていきたい」と述べた。
【記事提供:交通新聞】