音楽特定利用促進機構(ISUM)はこのほど、2019年上半期ブライダルで使用したいリクエスト楽曲を発表した。第1位にはロックバンド「sumika」の楽曲「Lovers」が選ばれた。ISUMが提供するシステムを活用して簡単にブライダルで適法利用できる楽曲は1万5千曲を超える。今後もリクエストを受け付け、登録されていない楽曲は日本レコード協会を通して権利者へ声を届けていく。
sumikaは、18年に劇場アニメ「君の膵臓(すいぞう)を食べたい」の主題歌やJR SKISKIのタイアップ曲を手掛けたことで注目されたバンド。Loversは、16年にリリースされた楽曲で、今年5月から利用が可能に。大切な人への本音が詰まった共感を呼ぶ歌詞と、ポップで爽やかなメロディーが晴れの場にふさわしく、幸せを感じられる曲として要望が多く寄せられていた。
「スタート時約500曲だった申請可能楽曲が、5年余りで約30倍となった。結婚式に音楽はなくてはならないものであり、楽曲イメージを損ねることはない。作品とアーティストをプロモートできる『貴重な媒体』として、ISUMのスキームを活用してほしい」とISUMのアレクサンダー・アブラモフ代表理事。
ISUMはブライダルシーンにおける市販楽曲の利用推進や音楽著作権の啓発活動の一翼を担うことを目的として13年10月に設立。ブライダルで使う音楽の著作権、著作隣接権の権利処理手続きをオンライン上で簡単に行うことができるシステムを提供し、手続きを代行している。現在、全国で千を超える事業者が登録している。今後は、要望の多い洋楽の登録楽曲の増加の働き掛けなどを行っていく。