観光庁が21日に発表した2012年の日本国内の旅行消費額は22兆5千億円となった。前年に対して0.4%増となり、微増ながら6年ぶりに増加に転じた。このうち日本人の国内宿泊旅行は前年比1.4%増の15兆3千億円で、全体額と同様に6年ぶりに上向いた。
日本国内の旅行消費額は、06年に30兆1千億円だったが、以降は減少が続いた。日本人の国内宿泊旅行も、06年には20兆6千億円に上ったが、東日本大震災が発生した11年には15兆1千億円に落ち込んでいた。
12年の日本国内の旅行消費額の内訳は、日本人の国内宿泊旅行のほか、日本人の国内日帰り旅行が前年比10.1%減の4兆4千億円、日本人の海外旅行(国内消費分)が同7.1%増の1兆4千億円、訪日外国人旅行が同29.6%増の1兆3千億円だった。
旅行消費額全体に占める市場別の構成比は、日本人の国内宿泊旅行が68.2%、日本人の国内日帰り旅行が19.8%、日本人の海外旅行が6.3%、訪日外国人旅行が5.7%となった。
構成比が最も大きい日本人の国内宿泊旅行を目的別の内訳で見ると、観光が9兆5千億円、帰省が3兆6千億円、ビジネスが2兆3千億円。
12年の旅行消費額22兆5千億円がもたらす生産波及効果は46兆7千億円に上り、399万人の雇用誘発効果があると推計されている。