1~3月 訪日消費42%減少 コロナで旅行者減


 観光庁が4月15日に発表した訪日外国人消費動向調査の1次速報値で、2020年1~3月期の訪日外国人の旅行消費額は、前年同期比41.6%減の6727億円となった。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行で期間中の訪日旅行者数が前年同期に比べて約5割減となり、消費額が大幅に減少した。

 国・地域別では、全体の34.9%を占めて最多の中国が44.7%減の2348億円。続いて台湾が38.7%減の934億円、香港が35.0%減の538億円、米国が31.4%減の421億円、韓国が75.4%減の377億円、豪州が19.2%減の338億円、タイが35.9%減の293億円など。

 政府の訪日旅行促進事業の重点20市場のうち、19市場が前年同期の消費額を下回った。韓国は日韓関係の悪化で19年夏から続いている訪日旅行控えも影響した。ベトナムだけが前年同期の消費額を上回っているのは、留学生など観光客以外の長期滞在者の人数、消費動向が反映された結果とみられる。

 全体の消費額を費目別に見ると、買い物代が2045億円(構成比30.4%)、宿泊費が2040億円(同30.3%)、飲食費が1569億円(同23.3%)、交通費が693億円(同10.3%)、娯楽等サービス費が373億円(同5.5%)となった。

 訪日外国人旅行者の一般客(クルーズ客を除く)の1人当たり旅行支出は、前年同期比18.8%増の17万5126円となった。支出額の上昇は、観光目的の旅行者が減少し、留学生などの長期滞在者の割合が相対的に高まったため。

 1人当たり旅行支出を国.地域別に見ると、東アジアでは、中国が14.2%増の24万9308円で、このうち買い物代が10万3228円を占めた。香港は4.1%減の15万8026円、台湾は6.2%増の13万8560円、韓国は7.1%増の7万8967円。

 欧米豪は、豪州が3.0%減の23万8083円、米国が17.2%増の19万7318円、英国が5.8%増の19万6830円となった。東南アジアは、タイが3.5%増の13万6122円、シンガポールが6.7%増の17万9940円など。

 国・地域を問わないクルーズ客の旅行消費額は、前年同期比78.7%減の37億円だった。クルーズ客1人当たり旅行支出は、前年同期比36.2%減の3万1019円で、このうち買い物代が2万9360円を占めた。

 
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