
観光庁が5月26日に発表した08年度の主要旅行業者63社の旅行取扱状況は、総取扱額が前年比5.5%減の6兆4394億5757万円だった。52社が前年割れ。このうち国内旅行は、同2.9%減の3兆9430億8784万円、海外旅行は、同9.6%減の2兆4349億8247万円。前年まで好調に伸びていた外国人旅行は、同1.7%減の613億8726万円と前年割れとなり、旅行会社の厳しい状況が浮き彫りとなった。
総取扱額では、エイチ・アイ・エス(同0.9%増)、ジャルツアーズ(同3.9%増)、東武トラベル(同0.1%増)などが前年を超えた。ユナイテッドツアーズ(同11.6%増)、沖縄ツーリスト(同8.1%増)は伸び幅が大きかった。
国内旅行は、取り扱い57社中14社が前年を超えた。ジャルツアーズ(同3.4%増)などが好調だった。
海外旅行の取扱額が前年を超えたのは、取り扱い61社中8社のみ。外国人旅行は、36社中17社が前年実績を上回った。日本旅行(同14.7%増)、トップツアー(同93.1%増)が好調。
旅行商品ブランド(募集型企画旅行)は、総取扱額が同5.0%減の1兆7919億2111万円だった。内訳は、国内旅行が同0.2%減の1兆584億7829万円、海外旅行が同11.2%減の7303億6988万円、外国人旅行は同3.8%減の30億7294万円だった。取り扱い人数は、同2.0%減の4686万6663人だった。このうち国内旅行は、同1.0%減の4213万1230人、海外旅行は同9.7%減の455万6233人、外国人旅行は同9.7%減の17万9200人。
第4四半期 落ち込み目立つ
四半期別に取扱額を見ると、国内旅行、海外旅行で年間を通して前年実績を割り込んだ。特に第4四半期(1〜3月)は、国内旅行が前年同期比9.2%減、海外旅行が同18.4%減、外国人旅行が同6.9%減で、各分野とも落ち込みが目立つ結果となった。
このうち外国人旅行は、第1四半期(4〜6月)、第2四半期(7〜9月)はそれぞれ前年同期比24.0%増、7.1%増と好調だったものの、第3四半期(10〜12月)、第4四半期は同17.3%減、同16.9%減といずれも減少幅が2ケタとなり、不振ぶりが目立った。