08年の訪日外客、0.1%増の835万人


 08年(1〜12月)の訪日外客数(推計値)は前年比0.1%増の835万1600人となった。日本政府観光局(JNTO)がこのほど発表した。9月以降の世界的な景気後退の影響を受け、目標に掲げていた915万人を大きく下回った。ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)の重点12市場では、韓国、英国、米国が振るわなかった。

 1〜6月までの上半期は、VJCの広告宣伝効果などで同10.0%増の433万6889人。しかし、8月には中国での公務旅行の自粛措置や韓国でのウォン安などが影響し30カ月ぶりに前年を下回り、9月には世界金融危機が発生、同時に急激な円高も進行し、7〜12月の下半期は同8.8%減の401万4700人だった。

 市場別に見ると、韓国は同8.4%減の238万2600人。金融危機による消費の手控え、円高の進行などで外国旅行意欲が大きく萎縮した。

 台湾は同0.4%増の139万300人。金融危機、円高などの影響を受けつつも、訪日旅行を宣伝したVJC効果やクルーズ船の需要増などに支えられ、前年水準を維持した。

 中国は同6.2%増の100万700人。VJC効果やクルーズ船増などで初の100万人台に乗った。ただし、四川大地震の影響などで伸び幅は縮小した。

 香港は、VJC効果や航空便の拡充などを背景に同27.3%増の55万200人。初の50万人台。増加数(11.8万人)、増加率(27.4%)はともにVJC重点市場で最も大きかった。

 タイは、メディアの日本紹介、新規訪日ツアーの催行などが奏功し同14.6%増の19万1900人。シンガポールもVJC効果などで同10.6%増の16万7900人。

 豪州は、VJC効果や上半期の豪ドル高と好景気により同8.8%増。過去最高の24万2千人となった。

 米国は同5.8%減の76万8400人。金融危機による訪日商用需要の減少と消費の手控え、円高の進行、燃油サーチャージの値上げで80万人台から転落。カナダはVJC効果と格安航空券の流通などにより同1.4%増の16万8300人。

 英国は金融危機などで同7.0%減の20万6500人。ドイツはVJC効果で同0.8%増の12万6200人。フランスは、日仏交流年キャンペーンの効果、訪日旅行ガイドブックの発行などが影響し同7.1%増の14万7600人。

 一方、出国日本人数は同7.6%減の1598万7千人と2年連続で前年を下回った。生活物資の価格上昇、燃油サーチャージの値上がりなどが海外旅行にマイナスに影響し長・短距離旅行地を問わず伸び悩んだ。

 
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