観光の発展に貢献した個人、団体を表彰する観光庁の第10回「観光庁長官表彰」の受賞者が9月19日に発表された。若年層の取り込みなどで日本人観光客を増加させている熱海市(静岡県)など5団体が受賞した。
熱海市以外の受賞団体は、伊江島観光協会(沖縄県伊江村)、北九州産業観光センター(福岡県北九州市)、ぐるなび(東京都千代田区)、田辺市熊野ツーリズムビューロー(和歌山県)。
熱海市は1960年代に全国有数の観光地となり、その後も団体旅行などでにぎわったが、バブル崩壊後は宿泊者数が最盛期500万人超の半分以下に落ち込んだ。しかし、官民一体で観光の再生に取り組み、2017年度には宿泊者数を308万人に回復させた。
伊江島観光協会は、体験型民泊の受け入れで地域を活性化。北九州産業観光センターは、ベンチャー企業の育成、支援などで産業観光を持続可能な取り組みとして確立した。ぐるなびは、飲食店検索サイトの運営事業で、飲食店のインバウンド対応を支援したほか、訪日外国人向けに多言語の情報を発信した。
田辺市熊野ツーリズムビューローは、外国人個人客に対応した着地型旅行業を展開するほか、欧米豪の宿泊者増加、独自の予約決済システムの導入で成果を上げ、DMOとして安定的な運営を実現した。