帝国データバンクがこのほど公表した今年3月の景気動向調査で、旅館・ホテルの景気ＤＩ（0～100、50が判断の分かれ目）は前月比5.3ポイント増の60.6。2カ月連続で改善するとともに、3カ月ぶりに全51業種中のトップとなった。企業から北陸応援割の影響やインバウンド効果を指摘する声が多い。
全業種計は同0.5ポイント増の44.4と3カ月ぶりに改善。「国内景気は金融政策の正常化がスタートした中、好調な観光産業やインバウンド消費の拡大などが好材料となり、3カ月ぶりに上向いた」（同社）。
旅館・ホテルのＤＩは昨年9月から12月まで4カ月連続で全51業種中のトップだったが、今年1月に51.3、同2月に55.3と、3位、2位に低下。3月は業種別1位に返り咲くとともに、唯一の60台となった。
2位以下は情報サービス（55.3）、電気通信（54.2）、専門サービス（52.4）、リース・賃貸（51.7）、飲食店（51.3）が続く。50を上回ったのはこれら6業種で、全てが「サービス業界」となっている。
10の業界別では、サービス、運輸・倉庫など8業界が改善。建設、その他の2業界が悪化した。サービスは前月比0.6ポイント増の51.0と2カ月連続で上昇するとともに、唯一の50超。運輸・倉庫は同1.2ポイント増の43.1と3カ月ぶりに上昇した。
10の地域別では、9地域が改善。中国（前月比0.1ポイント減の43.1）のみ悪化した。
北陸は同1.6ポイント増の41.4と3カ月ぶりに改善するとともに、10地域中で最も上昇幅が大きかった。域内4県が1年5カ月ぶりに全て改善。「震災前の水準には戻っていないが、『北陸新幹線の延伸』『能登半島地震の災害復旧工事』『北陸応援割の効果』などの声は多く、プラス材料が多くみられた」（同社）。
景況感に関する企業の主な声は次の通り。
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