
京都市を訪れる外国人観光客の1人当たりの平均消費額は7万1千円、日本人の宿泊観光客は3万円──といった外国人観光客の動向・意識調査の結果がこのほど同市から発表された。「外国人観光客の平均滞在日数が日本人の宿泊観光客の1.7泊より長い3.1泊。宿泊施設、京都市のホスピタリティなどの好要因が滞在日数の長さに影響を与え消費額の高さに結びついているのでは」と同市は分析する。 京都旅行の1人当たりの費用を国・地域別、観光・商用などの旅行目的別にみると、アメリカが宿泊費、飲食費、みやげ品などのすべての項目で平均金額を上回った。半面、オーストラリア、カナダ、中国はすべての項目で平均金額を下回った。
例えば、宿泊費の平均額を国別にみると、イギリスの4万9千円が最も高かった。次いで、アメリカとフランスの4万5千円。オーストラリアが3万9千円、カナダが3万4千円だった。アジアでは台湾が3万1千円、韓国と中国が3万円だった。
その他の項目の平均消費額はみやげ品が9千円。飲食費が1万円。交通費が6千円だった。
京都旅行の満足度、再来訪について聞いたところ、滞在に対して「とても満足」が53.1%で過半数を超えた。特に満足した点では「自然景観」の57.4%、「宿泊施設」の56.5%、「京都人のホスピタリティ」の54.0%が高かった。半面、不満を感じた点として、「公共交通機関」の8.4%などが韓国からの外国人観光客の回答にみられた。
京都への来訪動機は「寺院・神社」が最も多く、56.1%、「世界文化遺産」の53.8%、「庭園」の39.1%、「日本料理」の27.7%が続いた。
ツアー参加の有無については旅行会社のツアーを利用せずに「個人手配をした」が36.6%と最も多かった。入洛後の観光情報の入手先は、「宿泊しているホテル・旅館」の49.4%がトップだった。
訪問地では「金閣寺」の52.9%、「祇園」の50.8%が続いた。他都市への訪問では「東京」が70.0%、「大阪」が45.0%、「奈良」が36.5%などを訪問する傾向がわかった。
同市は07年6月から7月にかけて同市内12カ所の宿泊施設で外国人宿泊客に英語、韓国語、中国語で書かれた調査票を配り実施。524人から回答を得た。
