九州などを襲った3日からの豪雨は、観光分野にも大きな被害をもたらした。国土交通省の8日午前4時の集計では、宿泊施設の浸水被害は熊本県、大分県で30軒に上った。河川の氾濫、橋りょう流出、土砂崩れなどで、鉄道施設や道路などにも被害が出た。国交省では状況把握、被災地支援に注力している。
国交省によると、宿泊施設の浸水被害は、熊本県の人吉市で25軒、芦北町で1軒、大分県の九重町で4軒。
観光庁は6日、被災した宿泊事業者向けの特別相談窓口を九州運輸局観光部観光企画課〈TEL092(472)2330〉に設置した。被害状況や要望などを聞いた上で活用可能な支援策や窓口を紹介する。
被災者支援に関して熊本県は5日、要配慮者の宿泊施設での受け入れを熊本県旅館ホテル生活衛生同業組合に要請。7日時点で46施設で約1240人の受け入れが可能になっているという。
鉄道施設の被害は、国交省や熊本県によると、JR九州肥薩線の球磨川第一橋りょう(鎌瀬―瀬戸石間)、第二球磨川橋りょう(那良口―渡間)、久大線の第二野上川橋りょう(豊後中村―野矢間)、くま川鉄道湯前線の球磨川第四橋りょう(川村―肥後西村間)が流出した。