すみだ北斎美術館、企画展「北斎師弟対決!」2月4日から開催


 すみだ北斎美術館は、企画展「北斎師弟対決!」を2月4日から開催する。

北斎と弟子の芸術バトル開幕!! 「北斎師弟対決!」

 

すみだ北斎美術館では、

2020年2月4日(火)から4月5日(日)まで企画展「北斎師弟対決!」を開催致します。

北斎が、江戸の浮世絵師を代表するビッグネームであることはよく知られていますが、その北斎には孫弟子も含めて200人にも及ぶ弟子がいたことはあまり知られていません。浮世絵研究の先駆者、飯島虚心による北斎の伝記『葛飾北斎伝』によれば、北斎は弟子に手取り足取り指南をするタイプではなかったようですが、弟子の能力を引き出し、多くの名手を育てたようです。

 

本展では館蔵品から選りすぐり、北斎と弟子が同じテーマで描いた作品を展示し、両者を比較する中でそれぞれの画風の特徴や影響関係に迫ります。北斎の魅力にとどまらず、巨大な師匠を前に自らの画道を模索する弟子たちの姿、これまで師匠の名の陰に隠れていた弟子の作品の魅力もご紹介します。

 

孫弟子含め200人!?

北斎の弟子は、現在、孫弟子まで含めて200人ほどが確認されています。飯島虚心(*1)による北斎の伝記『葛飾北斎伝』(*2)には、北斎は門人に自ら教えることは好まず、出版した絵手本で学習させていたことが記されています。

また、当初から200人もの弟子が認知されていたわけではなく、北斎の評価が高まるにつれ北斎に関する研究が深まり、たくさんの弟子の名が記録されました。本展では、当館所蔵品から師・北斎と弟子20名の作品を前後期あわせて約100点展示します。また、北斎の老年期に刊行された溪斎英泉『无名翁随筆』(天保4年)に始まり、『葛飾北斎伝』など、北斎の研究の中で、弟子が何人認知されていったのか研究の足跡もご紹介します。

*1飯島虚心:天保12年(1841)~明治34年(1901)

*2 『葛飾北斎伝』(蓬枢閣、明治26年)

 

 

本 展 の 見 ど こ ろ

 

本展の中から北斎と弟子の作品の名勝負をご紹介します。

 

名勝負① 武者 北斎 VS 卍楼北鵞

 

卍楼北鵞 まんじろうほくが ?~安政3年(1856)

葛飾風の描写を多く残し、北斎の弟子という伝承もありますが、五清の弟子という説もあります。肉筆画、錦絵、摺物、狂歌絵本の挿絵を手がけました。

 

▲葛飾北斎「鎌倉の権五郎景政 鳥の海弥三郎保則」(部分) (前期)

 

▲卍楼北鵞「椿説弓張月巻中略図 山雄(狼ノ名也)主のために蟒蛇を噛て山中に躯を止む」(前期)

 

 

名勝負② 手仕事する女 北斎VS葛飾応為

 

葛飾応為 かつしかおうい 生没年未詳

作画期は文化7年(1810)~安政年間(1854-60)と考えられています。北斎の三女です。

晩年の北斎と共に暮らしその傍らで作画を行いました。

現存作品は大変少ないものの、北斎も認めた美人画の名手です。

 

 ▲葛飾北斎「春興五十三駄之内 白須賀」(作品を替えて通期展示) 

 

 

▲葛飾応為『女重宝記』四 女ぼう香きく処 左:部分、右全図 (通期)

 

 

名勝負③ スペクタクルを描く読本挿絵

 

二代葛飾戴斗 にだいかつしかたいと 生没年未詳

豊岡藩士で、初号は斗円楼北泉といい、文政2年に戴斗号を譲られたと考えられています。肉筆画、錦絵、版本の挿絵など幅広く作品を手掛けました。

 

▲葛飾北斎『椿説弓張月』続編 巻三 石櫃を破て曚雲出現す  

 

▲二代葛飾戴斗『画本西遊全伝』四編 五 青竜山の妖怪 三蔵を摂去

 

 

ここまでご紹介した名勝負のほか、当館所蔵の北斎の「冨嶽三十六景」「諸国名橋奇覧」と、による同シリーズの豆版(ミニチュア版)錦絵も展示します。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒