【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 691】2024年に取り組むべきこと〈2〉 青木康弘


 前回コラムに引き続き、2024年の観光業界において取り組むべきポイントを解説したい。環境の激変が予想される中で、時流を捉えた施設づくりを目指していきたい。

 (2)顧客構成の変化に備える

 金銭的ゆとりのあるリタイアした団塊の世代をターゲットにしていた時代は今や昔である。2025年には団塊の世代が全て75歳以上の後期高齢者になるという「2025年問題」が間近に迫っている。2023年は好業績を上げた旅館・ホテルが多かったが油断は禁物だ。2020年から2025年までの間に限っても生産年齢人口は2.8%減少し、2030年までの間には6.5%減少する見込みである。国内観光客を2023年の水準並みに集客できるとは期待できない。

 マーケット全体の国内観光客が減少していく中で、旅館・ホテルが取りうる施策は、ダウンサイジング、総消費単価のアップ、そしてインバウンド集客の強化である。客室の統合工事や旧館の取り壊しによって客室数を減らし、単価を引き上げることで客数の減少をカバーするのが良策である。

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