
観光地域づくりの学び直し意向高く
インバウンド専門の求人サイト「やまとごころキャリア」を運営するやまとごころキャリア(東京都江東区、松島敏幸社長)は2月16日、同社が昨年12月に行った調査「リカレント教育(社会人の学び直し)に関する意識調査」の結果を発表した。これによるとリカレント教育の受講を希望する人は全体の71.6%であったものの、実際に参加経験がある人は50.5%と半数程度で、双方の間に2割の差があった。
調査は同サイトの登録会員約2万5千人を対象に、昨年12月8~15日にWEB上で実施。222人から回答を得た。
これまでの受講経験を尋ねた問いでは、49.5%の110人が「受講経験がない」と回答。一方受講経験がある人については、「会社の研修制度や補助制度を利用して参加した」は16.2%で最も少なく、「無料のプログラムに自主的に参加した」が27.5%、「有料のプログラムに個人負担で自主的に参加した」が23.9%となり、会社等の制度がなくとも費用にかかわらず自主的にリカレント教育を受講している人が多いことや、複数の形態でリカレント教育を受けている実態が分かる。
学びたい、身に付けたい知識、技能については、最も多かったのが「観光地・観光地域づくりに関する知識」で59.2%。以下、「マーケティング・ブランディング等、プロモーション・販売に関する知識」が42.2%、「商品・サービスの企画・設計に関する知識」が33.0%で続いた。
学びたい知識について年代別に見ると、観光地・観光地域づくりに関する知識は全世代で最も高かったが、その他の項目は世代でばらつきが見られた。20~50代の現役世代では、マーケティング等の知識を学びたいとの回答割合が多かったが、60代、70代では「観光行政に関する知識」が比較的多くの回答を集めたのが特徴的だ。
どのような知識を学びたいかとの問いへの回答を経験業種別で見ると、旅行業経験者では、観光地域づくりに関する知識やマーケティングに関する知識に加え、「IT(DX等)に関する知識」への関心が高い。宿泊業経験者では、観光地づくりの知識が目立って多くの回答を集めたほか、「ホスピタリティに関する知識」「SDGs等に関する知識」への関心が高いのも特徴的だった。