サケの漁獲量が15年連続で日本一の北海道斜里町。知床斜里町観光協会は、「サケ水揚げ見学モニターツアー」を9月22日~10月15日(日曜除く)に行う。早朝のウトロ漁港でサケの水揚げ、荷さばきを見学してもらう。世界遺産・知床の自然に加え、「鮭、日本一のまち」として漁業を観光資源として誘客の拡大を目指す。
斜里町の調べによると、昨年の町のサケ漁獲量は1万505トン。知床の豊かな森に育まれた地元の川には多くのサケが遡上する。サケの産卵に適した環境に加え、漁師たちの技術や熱意に裏打ちされた実績という。
モニターツアーは、午前6時40分に「うとろ道の駅」に集合。近くのペレケ川でサケの遡上を観察した後、ウトロ漁港でサケの水揚げ、荷さばきの作業を見学する。午前7時50分ごろまで。各日の定員は30人。参加料金は千円。
ツアー参加者は、2016年に完成した「人工地盤」と呼ばれる施設の2階の見学用スペースから、漁船から港への水揚げ作業が間近に見られる。漁師OBなどのガイドが同行してサケ漁について解説する。
また、昨年に続き、「サケあみおこし見学ツアー」(知床ウトロ地域マリンビジョン協議会主催)を9月20、21日限定で行う。参加費は無料。漁港での水揚げ・荷さばき作業に加え、小型船で漁場に出て、漁船の網おこしの様子を見学してもらう。イクラとサケの親子丼の朝食も付く。
「鮭、日本一のまち知床・斜里町」のブランディングに向け、サケ漁の写真を使用したポスターやパンフレットなどを作成。観光PR用に加え、漁師ら住民の意識を高揚させようと、地元への周知にも活用している。
7月19日に東京都内で開かれた北海道ブロック記者発表会(北海道観光振興機構主催)で知床斜里町観光協会の新村武志統括部長は「斜里町がサケの水揚げ日本一というのはほとんど認知されていないが、世界自然遺産・知床にプラスし、『鮭、日本一のまち』をPRして観光客を増やしていきたい」と話した。
斜里町のサケをPR(北海道ブロック記者発表会で)