JTBは、JTB旅ホ連の紙面総会に合わせて2019年度(19年4月~20年3月)の宿泊販売額が前年度対比6.5%減の3880億円となったことを発表した。4千億円を割り込むのは13年度以来。目標の4500億円に対しての達成率は86.2%。自然災害や新型コロナウイルスの影響を受けた。
ゴールデンウイークは10連休効果で前年比50%増と販売が伸びたが、8、9月に発生した度重なる台風や九州北部豪雨により夏休みと9月の2回の3連休に大きな影響が出たため、上期は前年比2.3%増にとどまった。10月は台風19号の影響で約30億円の取り消しが発生し、1月以降はコロナの影響が徐々に出始め、1月は4.4%減だったものの、2月は23.3%減、3月は74.2%と大きく落ち込み、下期は15.8%減となった。
20年度から宿泊販売目標は、JTB全体の販売額ではなく、旅ホ連会員合計の宿泊販売伸率とする。会員への傾斜販売を行い、JTB全体の宿泊販売伸率よりも上回る状態を目指す。旅ホ連重視を明確化する。新型コロナの影響があるため、20年度目標は収束後に改めて決定する。
髙橋広行社長はJTB旅ホ連に向けたメッセージで「19年度の宿泊販売の最終実績は、自然災害や新型コロナウイルスの影響があったとはいえ、不本意な結果に終わった」と謝罪。20年度の宿泊増売を目指し、「需要喚起キャンペーン開始後は割引クーポン施策の展開とともに、リニューアルしたウェブサイトでの販売や、今年度の新しい取り組みである航空券と宿泊を組み合わせたダイナミックパッケージの販売を強化して、旅行マーケットのさらなる回復に努める」と誓った。