JTBは、宿泊施設の生産性向上に向けたデジタル化の支援に動きだした。旅館・ホテルやIT事業者の協力のもと、宿泊事業者向けのデジタルソリューションとPMSとのデータ連携を共通化する実証実験を2月から3月まで実施する。
宿泊事業者がスマートチェックインなどのデジタルソリューションを有機的に機能させるためにはPMSとのデータ連携が不可欠。実証実験では、複数のデジタルソリューションとPMSのデータをつなぐためのプロトタイプ(試作版)システムを開発し、宿泊事業者のPMSとデジタルソリューションとのデータ連携に伴うコスト負担低減や、宿泊客の利便性といったデジタル体験価値の向上を目指し、実業務での有効性を検証する。
PMSデジタルソリューション連携システムプロトタイプは、デジタルソリューション群とPMS群をデータ連携することで、宿泊事業者の生産性向上をクラウドデータ基盤上で実現するもの。また、デジタルソリューション群とPMS群のデータをつなぐAPIを共通化することで、宿泊事業者のデジタルソリューション導入の障壁であるコスト負担を低減する。
実証実験では、JTBとKotoznaが提供する非接触型多言語コミュニケーションツール「Kotozna In―room(コトツナ・イン・ルーム)」と連携し、PMSのデータをつなげる。宿泊客へ未精算額をリアルタイムで提示し、チェックアウト日にはオンラインで決済できるようにする。
実証実験参画企業は、宿泊事業者では、つえたて温泉ひぜんや(熊本県・杖立温泉)、吉池旅館(神奈川県・箱根温泉)、瑠璃光(石川県・山代温泉)、ホテルモントレ大阪(大阪府大阪市)。PMS提供事業者は、信南交通(製品は「Assist」)、JTBビジネスイノベーターズ(同「Incharge7」)。
日本マイクロソフトが技術協力。