JR上場4社第1四半期、コロナ影響で各社赤字 新幹線旅客、落ち込む

  • 2020年8月24日

 JR東日本、東海、西日本、九州の上場4社はこのほど、2021年3月期第1四半期連結決算(20年4月1日~6月30日)を発表した。新型コロナウイルスの影響を受けて新幹線旅客などが減少し、4社とも大幅な減益となった。21年3月期の連結業績予想は、新型コロナウイルスの影響で4社とも未定としている。

過去最大の赤字に JR東日本

 JR東日本の第1四半期決算は、売上高が前年同期比55.2%減の3329億4600万円、営業損失が1783億600万円、経常損失が1975億600万円、純損失は1553億7700万円となった。赤字幅は四半期決算として過去最大となった。

 運輸事業では、駅や車内での消毒や換気などの実施、駅係員および乗務員のマスク着用などの「安心」「清潔」のPR活動に加え、Suicaや新幹線eチケットなど非接触のサービス利用の促進などに取り組んだ。また、6月には流動促進施策としてピーク分散に向けた出発日限定の旅行商品を設定した。

 流通・サービス事業では、5月に仙台駅で「牛たん通り」「すし通り」をリニューアルオープン、京都に同社エリア外初出店となる「紀ノ国屋 ジェイアール京都伊勢丹店」をオープンした。

 不動産・ホテル事業では、4月に「メズム東京、オートグラフ コレクション」(東京)、「ホテルメトロポリタン鎌倉」(神奈川)、5月に「ホテルメトロポリタン川崎」(神奈川)、6月に「JR東日本ホテルメッツ横浜」(神奈川)、「JR東日本ホテルメッツ横浜桜木町」(神奈川)などを開業した。また、沿線の暮らしづくりとして、6月に大規模賃貸住宅「びゅうリエットグラン新宿戸山」(東京)への入居を開始した。

 このほか、Suica電子マネーの加盟店開拓や海外鉄道プロジェクトへの参画、推進などを行った。

決算導入後初の赤字 JR東海

 JR東海の第1四半期決算は、売上高が同72.7%減の1287億3400万円、営業損失が836億1300万円、経常損失が1014億5900万円、純損失が726億5100万円となった。東海道新幹線の利用が急減するなど、03年の四半期決算導入後では初の赤字となった。

 営業施策では、感染拡大防止の一環として、駅係員を介することなく切符を購入できる「エクスプレス予約」「スマートEX」の利用促進に努めた。流通業では、「ジェイアール名古屋タカシマヤ」「タカシマヤ ゲートタワーモール」で顧客ニーズを捉えた営業施策を展開した。不動産業では駅商業施設のリニューアルに向けた準備を進めるなど、競争力、販売力の強化に取り組んだ。このほか、ホテル業では、感染拡大防止に取り組みながら高品質なサービスの提供に努めた。

四半期過去最大の赤字 JR西日本

 JR西日本の第1四半期決算は、売上高が同55.3%減の1633億7700万円、営業損失が942億2200万円、経常損失が997億6100万円、純損失が767億1100万円となった。鉄道の利用客が大幅に減少するほか、不動産、ホテル業でも苦戦し、四半期で過去最大の赤字となった。

 運輸業では、05年4月25日に福知山線列車事故を発生させたことを踏まえ、重大な事故を二度と発生させないとの決意のもと、「JR西日本グループ鉄道安全考動計画2022」を策定し、ハード、ソフト両面から安全性向上の取り組みや安全マネジメントの仕組みづくりを進めた。

 流通業では、6月に宿泊特化型ホテル「ヴァイアン広島新幹線口」を開業し、「ヴァイアン下関」のリニューアルを実施した。不動産業では、5~6月に「さんすて岡山」「金沢百番街」の一部エリアのリニューアル開業を行った。このほか、ホテル業では、感染防止対策を十分に実施して営業。旅行業では、オンライン旅行相談を開始した。

第1四半期初の赤字 JR九州

 JR九州の第1四半期決算は、売上高が同38.4%減の618億4800万円、営業損失が157億300万円、経常損失が152億3400万円、純損失が51億1900万円となった。新型コロナウイルスの影響による移動需要の減少、個人消費の低迷で、第1四半期初の赤字となった。

 営業面では、5月から指宿枕崎線郡元―喜入間で「スマートサポートステーション」を導入したほか、九州の元気を発信する「その日まで、ともにがんばろう」プロジェクトを展開した。また、3月からサービスを開始した「JRキューポアプリ」の入会、利用促進キャンペーンなどを行い、利便性向上と鉄道事業並びに他事業の相互送客の促進を図った。

 輸送面では、移動需要の減少を踏まえ新幹線および在来線を合わせて約20%の運行本数削減を行った。バス事業では、新たなMaaSの分野で第一交通産業および西日本鉄道との連携を軸に、持続可能な公共交通ネットワークの構築に向けた取り組みを推進した。

 ホテル業では、新型コロナウイルスの影響に伴い国内16施設中8施設が休館を実施。営業では各地方自治体の観光支援策の活用、テレワークプランの造成など、限られた需要の取り込みを図った。

 

 
 
 
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